「“火葬”行わない宗教下において、それが実行されたことに興味を覚えた」
ジェイク・パルトロウ監督が本作に込めた思いとは
本作の監督と脚本を担当したのは、『マッド・ガンズ』(2014)、刑事ドラマシリーズ『NYPDブルー』(1993~2005)などを手掛け、映画監督のブルース・パルトロウを父に持ち、母も女優のブライス・ダナー、姉も女優のグウィネス・パルトロウという、まさに「映画一家」といえるユダヤ系の家庭で育ったジェイク・パルトロウが務めている。
今作が初の海外作品となった監督は、ピンハス・ザクリコウスキー氏(1999年に死去)の息子であるトゥリ・ジブ氏へのインタビューがきっかけとなり、この物語が生まれた。
彼はインタビューで「実際に火葬炉をつくり、遺体を炉に入れた」と明かし、それに対し、パルトロウ監督は「火葬を行わない文化と宗教下において、それが実行された事実に興味を覚えた」と語っている。
また、共同脚本にイスラエル出身のトム・ショバルを迎え、ヘブライ語でシナリオを完成させた。イスラエルとウクライナで制作された本作はパルトロウのこだわりにより、スーパー16mmフィルムで撮影された。
現在のイスラエルは、軍法下の犯罪や特異な状況における犯罪のような例外的な場合にのみ死刑を規定しているが、アイヒマン処刑以来、死刑判決は出されていない。
【作品情報】
監督:ジェイク・パルトロウ 脚本:トム・ショヴァル、ジェイク・パルトロウ
2022年/イスラエル・アメリカ/ヘブライ語/105分/ヨーロピアン・ビスタ/カラー/原題:JUNE ZERO/日本語字幕:齋藤敦子
配給:東京テアトル 宣伝:ロングライド
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