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あまりにも悲しすぎる? 賛否分かれたラストシーンとは? 『映画クレヨンしんちゃん オラたちの恐竜日記』考察&評価レビュー

text by ZAKKY

「クレヨンしんちゃん」シリーズ31作目となった『映画クレヨンしんちゃん オラたちの恐竜日記』が現在公開中。作目は、現代に復活した恐竜が、カスカベで、渋谷で大暴れする本作。今回は、野原家の愛犬・シロと、しんちゃんや野原家を通して言及した「親子愛」に触れながらレビューする。(文・ZAKKY)

クレヨンしんちゃんの最新作は恐竜との一夏

『映画クレヨンしんちゃん オラたちの恐竜日記』
©臼井儀人/双葉社・シンエイ・テレビ朝日・ADK 2024

 本作は、数ある劇場版『クレヨンしんちゃん』の中でも、様々な要素がミックスされており、シリーズの新たなステップへとステップを踏んだとも言える多角度的に観賞できる作品である。

 ひとまず、主人公である野原しんのすけの魅力について振り返りたい。

 基本的にはお調子者の悪ガキであり、友達だけではなく、両親を含めた大人たちをもどうしようもない騒動に巻き込む、超絶的な天然小僧。しかし、これも天然ゆえに生まれるのか、純粋かつ含蓄のある発言を時には放ち、時には仲間を守ために勇敢な姿勢を見せる。
 
 そして、ネットなどでの調査結果によると、非常に女性人気が高いキャラクターである。理由は「母性本能をくすぐる」という意見が、大半なのだ。

 確かに、子供時代に例えば、しんちゃんがお尻を振るモノマネをして、お母さんに怒られた男性諸氏は多かったであろう。

 でも、その度に「しょうがないな~」と母親は笑いながら、一緒に『クレヨンしんちゃん』を観ているという現象が、親子2世代くらいに渡り、90年代から続いているのである。

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