マーベル初、ミステリーサスペンス作品として話題沸騰中の映画『マダム・ウェブ』が公開中だ。交通事故から目覚めると、未来予知の能力を手に入れた女性が、3人の少女を救う今作。今回は能力の解説や、エンドロール後の意味深な映像がどんな伏かを考察していく。（文・ニャンコ）【あらすじ キャスト 解説 考察 評価 レビュー】

マーベル最新作はミステリーサスペンス

まず本作は、アベンジャーズが属するMCU（マーベル・シネマティック・ユニバース）とは異なり、SSU（ソニー・ピクチャーズ）系列の作品である。

SUCシリーズはスパイダーマンの他に、『ヴェノム』（2018）『モービウス』（2022）などが属する、ソニーが作っているものだ。基本的に、MCUとSSCは時間軸が異なるため、物語やキャラが交わることはないが、『スパイダーマン：ノー・ウェイ・ホーム』（2021）以降、スパイダーマンだけがどちらも行き来することができるという契約が、ディズニーとソニーの間で結ばれた。

今作『マダム・ウェブ』は、今後のスパイダーマンに関わってくる可能性が高く、さらにはマーベル初のミステリーサスペンスと言われたため、ファンが期待していた作品だったことは間違いない。

ミステリーサスペンスということもあり、激しいアクションを期待していたファンにとってはかなり物足りないものになっただろう。

救急救命士として多忙に働くキャシー・ウェブ（ダコタ・ジョンソン）は、ある日生死を彷徨うほどの大事故に巻き込まれてしまい、それからデジャブのような奇妙な体験をするようになる。

突如として、力を手にしたキャシーと偶然出会った3人の少女たちが、黒いマスクの男に殺されるという悪夢のビジョンを見てしまう。それが未来に起きる出来事だと確信したキャシーは、能力を使って少女たちを助けることにする。というのが本作の筋書きだ。

ここからは、マダム・ウェブの突然宿った予知能力について解説する。