『ノーカントリー』【ネタバレあり】あらすじ
モスは病院を抜け出すと、妻のカーラに連絡し、エル・パソへ来るように命じる。カーラは保安官のベル(トミー・リー・ジョーンズ)から、殺人鬼シガーの恐ろしさを聞かされており、最悪の事態を覚悟する。
一方、シガーはウェルズのボス(自分の殺害を依頼した雇い主)を殺害。程なくしてエル・パソへ向かう。
カーラから連絡を受けたベルは急いでエル・パソのモーテルへ向かうも、すでにモスはすでに死体となっており、金も消えていた。
その夜、ベルは保安官を引退すること決意。かつて保安官であった叔父と会い、暴力と悪徳が渦巻くアメリカの現状に絶望しきっていることを口にする。
後日、カーラは母親の葬儀に出席。帰宅すると、シガーが待ち構えていた。彼女はシガーに対し「来ることはわかっていた。ただし、自分にはお金もなく、自分を殺しても無意味だ」と告げる。
それに対しシガーは「モスに殺すと約束したから殺す」と自身の行動規則を語り、コインを使った賭けで殺すか否かを決めようと提案する。しかし、カーラはそれに応じない。
シガーはカーラの家を出て車に乗り込むが、よそ見をしている隙に衝突事故を起こす。シガーは重傷を負い、腕からは骨が見えている。近くで事故を目撃していた少年はシガーに近づき、彼を気にかける。
パトカーのサイレンが聞こえる中、シガーは少年に「自分のことは決して話すな」と告げると、満身創痍に身体を引きずってその場から去る。
一方、ベルは現役を引退し、隠居生活を送っている。彼は妻に向けて昨夜見た夢の話をするのだった。