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魔物の存在を示す音響―音響の魅力

オーレン・ペリ監督
オーレンペリ監督Getty Images

本作の悲劇は、怪奇音がきっかけに始まっており、全編を通して音響の演出が極めて重要になっている。

怪奇現象の正体を探るべく、自らカメラを購入し、日夜撮影を行うミカ。しかし、本作の魔物は、彼らの死角に登場し、姿を決して見せることがない。そのため、魔物の存在を示すツールとして、音が重要となるのだ。

特に注目は、ミカとケイティが寝静まった後のシーンだろう。

変化のない寝室の映像から、いきなりドアのきしむ音が聞こえたり、ケイティの叫び声が聞こえたり演出は、観客を震え上がらせること請け合いだろう。

また、本作では、エンドロール同様、エンディングテーマや劇伴音楽が一切使われていない。

作品に音楽を付けるということは、登場人物意外の第三者による作為的な演出を意味しているからだ。

本作では、音楽をあえて使わないことで、ファウンド・フッテージとしてのリアリティを高めているといえるだろう。

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