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リアルな動きに見入ってしまう… 「キングコング」シリーズにはない美点とは? 映画『猿の惑星/キングダム』徹底考察&評価

text by 灸怜太

『猿の惑星』シリーズ最大スケールの”猿に支配された世界”を描き出した映画『猿の惑星/キングダム』が5月10日から公開された。物語は、今から300年後が舞台となっている。今回は、同じく猿映画である『ゴジラxコング 新たなる帝国』と比べて考察レビューしていく。(文・灸怜太)<あらすじ キャスト 考察 解説 評価 レビュー>

「キングコング」シリーズと「猿の惑星」シリーズが同時期に観られることの貴重さ

『猿の惑星/キングダム』
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あっちが「帝国」なら、こっちは「王国(キングダム)」だ! とばかりに、お猿さんがキーキー、ウホウホと大暴れする映画がシネコンを席巻。いままで何度もリブートされてきた「キングコング」シリーズと「猿の惑星」シリーズが、まるで惑星直列のような奇跡的な周期でニアミス公開されており、猿映画好きにはメモリアルな瞬間が訪れている。

『猿の惑星』は、オリジナルの5部作、ティム・バートンがリ・イマジネーションした『PLANET OF THE APES 猿の惑星』(2001)、そして『猿の惑星:創世記(ジェネシス)』(2011)、『猿の惑星:新世紀(ライジング)』(2014)、『猿の惑星:聖戦記(グレート・ウォー)』(2017)の新三部作と、劇場映画だけでも連綿と制作され続けている人気シリーズ。

今回の『キングダム』は、宣伝などでは「完全新作」を謳っているが、時系列的には新三部作の設定を引き継いだ新章という位置づけとなっている。

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