ホーム » 投稿 » 海外映画 » レビュー » 原作との違いは? モデルとなった実話とは? 映画『ジョーズ』徹底考察&評価。舞台となった村&恐怖をあおる音楽の秘密も解説 » Page 7

サメの恐怖を表現した戦慄ー音楽の魅力

ジョン・ウィリアムズ【Getty Images】
ジョンウィリアムズGetty Images

さて、『ジョーズ』といえば絶対に外せないのが、サメによる襲撃シーンで流れる“あの音楽”だろう。ジョン・ウィリアムズが手がけるこのテーマは、アカデミー作曲賞を受賞したほか、アメリカン・フィルム・インスティテュートが2005年に行った「映画音楽ベスト100」で第6位に選出されており、いまや映画史を代表する音楽になっている。

本テーマははじめ、コントラバスの不気味な重低音で幕を開ける。そしてその後、ホルンが鳴りバイオリンが鳴り…、といった具合に、さまざまな楽器が重なっていく。メロディの基調となるのはEとFの音で、この2つの音が鼓動のように高まっていくことで観客の緊張感を駆り立てている。

ウィリアムズは、このテーマのコンセプトを「あなたをバラバラにしてしまうだろう、サメがそうするように、本能的で・容赦なく・手のつけられないように」と描写。スピルバーグ自身も、ウィリアムズの音楽がなければ映画の成功は半分に止まっただろうとコメントしている。

なお、ウィリアムズは、本作以降も一貫してスピルバーグ作品の楽曲を担当。映画音楽の巨匠として映画史にその名を刻むことになるのは周知の通りだ。

【関連記事】
映画「時計じかけのオレンジ」気持ち悪いけどクセになる史上屈指のカルト映画。実はコメディ?<あらすじ 考察 解説 評価>
世界観の元ネタは? ディレクターズカットとの違いは? 映画『ブレードランナー』考察。意味がわからない細部をスッキリ解説
映画史に残るラスト…どこがスゴい? 主人公のモデルは? 映画『明日に向かって撃て!』徹底考察。心に残る名言と主題歌も解説

1 2 3 4 5 6 7
error: Content is protected !!