『サイン』【ネタバレあり】あらすじ
終末的な雰囲気が世界を覆う中、グラハムはメリルに対し、妻が遺した最後の言葉を伝える。それは「見て、フルスイングして」というものだ。グラハムは妻の遺言が、メリルのことを指していると考えている。
一方、幼いモーガンとボーは、宇宙人に関する子供向けの本を夢中になって読んでいる。グラハムが本を覗くと、とある絵が目に付く。そこにはグラハムの自宅とそっくりな家が、宇宙人から侵略を受けている様子が描かれていた。
グラハムは近所に住む友人のレイ(M・ナイト・シャマラン)から連絡を受け、会いに行く。レイは、水辺にはミステリーサークルが出現しないことから、家を捨てて湖の近くに移り住むと告げる。
レイが発った後、グラハムは空き家に足を踏み入れようとするが、ドアの隙間から得体の知れない生物の指が現れ、腰を抜かす。驚きのあまりを怪物の指を切断して、逃げるようにその場を去るのだった。
帰宅すると、メリル、モーガン、ボーの3人は頭にアルミホイルを巻き付けている。そうすることで、宇宙人による脳波ジャックが防げると信じているのだ。
グラハムは湖の近くに避難しようと提案するが、3人とも家から離れることを望まない。グラハムは自宅の窓という窓に板を打ち付け、宇宙人の襲来から家族を守るべく準備を進める。
食卓を囲むグラハム一家。神を憎んでいるグラハムは、決して祈ろうとはしない。ラジオの音が乱れ、いよいよ侵略の時が来たと観念した4人は、身を寄せ合う。外では犬が叫ぶように鳴いている。すると突然鳴き声が止み、煙突から何者かが室内に侵入。
4人は地下室に移動する。地下室の外には多数の宇宙人がいるようで、ドアを何度もこじ開けようとしてくる。グラハムは子供たちを落ち着かせ、ドアがこじ開けられないことを信じながら、一睡もしないまま朝を迎える。
復活したラジオからは、宇宙人が引き上げはじめたというニュースが流れる。彼らは毒ガスによって大勢の人を殺したものの、弱点を突かれ、撤退することにしたようだ。自宅は静寂に包まれており、グラハムとメリルは恐る恐る地下室から出る。
しかし、自宅には一体の宇宙人がまだ残っており、グラハムに襲いかかってきた。羽交い絞めにされて自由の効かないグラハムの視線の先には、メリルが現役時代に使用していた野球バット。
妻の遺言を思い出したグラハムは、メリルに向かって「フルスイングしろ!」と絶叫。メリルは、宇宙人の頭部に向けてバッドを振りぬき、はずみでコップの水がかかると、宇宙人は死に絶えるのだった。
グラハムは数々のサインのお陰で命が助かったと神に感謝し、もう一度牧師としてやり直すことを決意するのだった。