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“オーメン=omen”は宗教用語

© 2024 20th Century Studios. All Rights Reserved.
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全ての“足場”となる『オーメン』1作目を手掛けたのは、この後『スーパーマン』(1979)や『リーサル・ウェポン』(1987)などの娯楽大作を手掛けることになるリチャード・ドナーで、その後も製作総指揮などに名を連ねている。

主演は『ローマの休日』(1953)や『アラバマ物語』(1964)などの名優・グレゴリー・ペック。『ローマの休日』であのオードリー・ヘップバーンとロマンティックな恋物語を展開した2枚目俳優が、同じローマで『オーメン』ではバリバリのホラー映画を披露しているのはどこまで狙った話なのか分からないが、何とも皮肉なキャスティングと思える。

また“ホラー映画と言えば印象的な音楽”という不文律があって、本作でもジェリー・ゴールドスミスが手掛けた音楽は非常に印象的で、なんと翌年発表の第46回アカデミー賞で作曲賞を受賞している。

『ローズマリーの赤ちゃん』(1968)から『エクソシスト』(1974)、に続くオカルト映画大作として『オーメン』は世界的に大ヒットを記録した。

余談だが日本では『オーメン』というそのままのタイトルで公開されたが、よくこの邦題で通したと思う。“オーメン=omen”という言葉が前兆を指し示す言葉であることがどれだけ定着していたかわからず、意味すら分からずに映画を見た人も少なくないだろう。

“エクソシスト”も宗教用語から来ているが『オーメン』はそれ以上によくわからない言葉であったのではないだろうか。

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