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見逃し厳禁!!
ネットの疾走感を表現した怒涛のジェットコースタームービー

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 本作を見て驚かされるのは、なんといっても圧倒的なスピード感と情報量だ。

 本作の主人公・ジューンは、デジタルデバイスを自身の手足のように扱い、わずかな手がかりからあっという間に真相に辿り着く。ある程度デジタルデバイスを使い慣れた観客でも、少しでも見逃すとあっという間についていけなくなるだろう。まさにこれこそがネットのタイムスケールだ、とでも言いたくなるような、疾走感である。

 また、先ほども書いたように、本作は全編がPCの中で展開される。そのため、LINEやInstagram、Gmailなど、画面内に常に複数の画面が表示されている。ということは、伏線がいくらでも張り放題ということだ。観客が注意深く画面の隅々まで目を目を配り、情報量を頭の中で“処理”できるか。これが作品を楽しむためのカギとなる。

 加えて、観客を振り回すようなストーリーテリングにも注目。犯人と思しき人物が二転三転し、観客に予想もしなかった真犯人に辿り着く…。その展開は、いささかご都合主義的な面も無くはないが、観客の目を釘付けにするには十分だ。

 先ほども述べたように、映画とインターネットは、長らく相容れないジャンルと見做されてきた。しかし、本シリーズの登場により、この固定観念は、完全に打破されたと言えるだろう。この歴史的興奮を、ぜひ映画館で味わってほしい。

(文・柴田悠)

【作品情報】
・監督・脚本:ウィル・メリック&ニック・ジョンソン(前作『search/サーチ』編集)
・原案:セヴ・オハニアン(前作『search/サーチ』脚本・製作)&アニーシュ・チャガンティ(前作『search/サーチ』監督・脚本)
・製作:ナタリー・カサビアン、セヴ・オハニアン、アニーシュ・チャガンティ
・出演:ストーム・リード(ジューン役/ドラマシリーズ「The Last of US」、「ユーフォリア/EUPHORIA」)、ニア・ロング(グレイス役)、ヨアキム・デ・アルメイダ(ハビ役/『ワイルド・スピード MEGA MAX』)、ケン・レオン(ケヴィン役/TVシリーズ「LOST」)、ダニエル・へニー(パーク捜査官役/TVシリーズ「クリミナル・マインド」)

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