混沌をきわめるDCユニバースの歴史を振り返る
DC映画のユニバースは、誕生して10年ほどしか経ってないのに、失敗と仕切り直しの連続で、かなり難解。
ここからは、混沌としたDCユニバースの歴史をできるだけ簡潔に説明したい。
DCコミックスの看板ヒーロー、スーパーマンをリブートした2013年の『マン・オブ・スティール』からはじまる『DCエクステンデッドユニバース』。
実はこの時点で、DCにはテレビシリーズの『ARROW/アロー』を軸とした「アローバース」と呼ばれるドラマ群が放送されており、その中には『THE FLASH/フラッシュ』もあるだが、それとは別に劇場公開作品で新ユニバースを形成していくことになったのだ。
その構想は、ザック・スナイダー監督作を中心にスーパーマンやバットマン、ワンダーウーマンなどが集結した『ジャスティス・リーグ』まで盛り上げていくというものだった。
しかし、その一発目の『マン・オブ・スティール』が内容的にも興行的も評価が低く、続く『バットマンVSスーパーマン ジャスティスの誕生』も微妙。スピンオフ的な『スーサイド・スクワッド』も出来が悪く、最初の3作がスベってしまうという事態に。
次作は、実写で表現するのは難しいとされていた『ワンダーウーマン』が控えており、関係者の間でも不安があったというが、これが主演のガル・ガドットの魅力と、バティ・ジェンキンス監督のパワーが見事にかけあって大ヒット!
なんとか『ジャスティス・リーグ』へと繋いだのだが、この製作が難航を極める。
ザック・スナイダーが離れ、ジョス・ウェドンに監督を引き継ぐも完成度が低く、のちにディレクターズ・カット版『ジャスティ・リーグ:ザック・スナイダーカット』が作られるという混沌とした状況になってしまった。