120億円かけた映画『バッドガール』がお蔵入り
『ジャスティス・リーグ』には、エズラ・ミラーが演じるフラッシュをはじめ、サイボーグ、アクアマンなどのヒーローが初登場して、以降の展開を示唆。
次作の『アクアマン』の単独主演作も期待値は低かったが、ジェームズ・ワン監督の豪快なアクション描写もあって大ヒットし、ユニバースはなんとか息を吹き返す。
続く、『シャザム!』では路線を変更し、明るいトーンにしたが従来のファンの支持を集めることが出来ず、その頃にはコロナ禍も忍び寄ってきて製作・公開の流れが狂ってきてしまう。
作品的にも迷走した『ハーレイ・クインの華麗なる覚醒 BIRS OF PREY』や、満を持した『ワンダーウーマン1984』も配信と同時公開となり、悲惨な興行成績になってしまった。
さらにマーベルから干されていたジェームズ・ガンを招き、前作をほぼ無かったことして製作された『ザ・スーサイド・スクワッド “極”悪党、集結』は、内容的には評価が高かったもののヒットは果たせず。
ドゥエイン・ジョンソンが力を入れた『ブラックアダム』がコケる頃になると、製作を担っていたワーナーがディスカバリーと統合して新組織になり、120億円を掛けてすでに完成していた『バットガール』がお蔵入りとなる前代未聞の事態に。
DCフィルムズのトップも交代して新たに「DCユニバース』として再編されるが、その第一弾は前体制から引き継いだ『シャザム!~神々の怒り~』だったほか、ワンダーウーマンの第3弾も中止、ヘンリー・カヴィルもスーパーマン役から降板するなど混沌の極みにあるのが現在のDC映画を取り巻く状況なのだ。