『君の名は』(2016年) 8.4点
監督:新海誠
脚本:新海誠
キャスト:神木隆之介、上白石萌音
主人公である高校生の男女が、何度も体を入れ替えながら、お互いの人生を学んでいく様子が描かれている。映画の中で描かれている、もはや美しいとも言える混乱は、最後に完璧な繋がりへと導いていく。
それぞれが相手の立場に立って人生を歩むことで、お互いをより深く知り、理解するという内容となっており、多くの恋愛映画の中でも最も創造的で独創的なストーリーの1つと言える映画。愛とロマンスの考え方を全く新しいものに変えたと言える作品。
『街の灯』(1931年) 8.5点
監督:チャールズ・チャップリン
脚本:チャールズ・チャップリン
キャスト:チャールズ・チャップリン、ヴァージニア・チェリル
この映画は、ある浮浪者が盲目の花売り娘の目を治すために、あれやこれやと奮闘するお話で、2人のさまざまな垣根を取り払い、最後は「本物の笑顔」で締めくくるチャップリンの名演技が光る傑作ラブストーリーとなっている。
無声映画では、考えやテーマを「言葉」ではなく、「行動」によって伝えられるため、この映画ではロマンスを表現するために多くのボディランゲージが使われており、そのピュアな感情表現が多くの人の心に刺さる。
『モダン・タイムス』(1936年) 8.5点
監督:チャールズ・チャップリン
脚本:チャールズ・チャップリン
キャスト:チャールズ・チャップリン、ポーレット・ゴダード、ヘンリー・バーグマン、チェスター・コンクリン
この映画は、前作の『街の灯』に続いてのサウンド版で、一部にセリフが入る以外は音楽の伴奏と効果音のみの作品となっている。また、チャップリンが初めてスクリーンで肉声を発した映画として知られている。
チャーリー・チャップリンは必ずしも恋愛俳優として知られているわけではないが、彼の作品の中にはそのようなジャンルに該当する作品がいくつかあり、『モダン・タイムス』もその1つだ。
この映画は逮捕や逃亡などのハチャメチャさを伴う内容の中に、美しくも純真なロマンスが散りばめられている作品。チャップリンが演じた最も有名なキャラクターであるトランプが、仕事をクビになり、誤解されて、檻の中に入れられ、逃亡して という奇想天外な過程を描いている。
やがて彼はエレン(ポーレット・ゴダード)という名の放浪者と出会い、2人は一緒に未来へと歩んでいくというお話になっている。