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映画『パーフェクト・ドライバー 成功確率100%の女』は面白い? 忖度なしガチレビュー【あらすじ 考察 解説】

text by ZAKKY

世界中の映画賞を席捲した『パラサイト 半地下の家族』で美術家庭教師役を演じ、一躍脚光を浴びた女優、パク・ソダム。彼女が天才的なドライバーに扮し、命がけの任務に挑む映画『パーフェクト・ドライバー 成功確率100%の女』が絶賛公開中だ。今回は、同作のレビューをお届けする。(文・ZAKKY)

往年のカーマニアの心をくすぐる細かい仕掛け

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とにかく、ウナがクールでかっこいい!

まずは、この一言に尽きるであろう。冒頭から車を飛ばす彼女の姿に、心の準備をする間もなく、目を奪われる。

ストーリーももちろん秀逸なのだが、彼女の一挙手一投足を追うだけでも、観る価値がある作品だ。

ドライビングシーンは圧巻。シフトチェンジの手さばきひとつとっても惚れ惚れする。昨今ではオートマ車が主流であるが、本作を観た後に、思わずマニュアル車を運転したくなる人は多いのではなかろうか。BMW E34型やボルボ940という車のチョイスもシブくて、往年のカーマニアの心をくすぐる。

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また、カーチェイスシーンにおける、サウンドエフェクトも実に功名に仕組まれており、車の動きと音楽の連動に、自然と身を委ねたくなってしまうこと請け合いだ。

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そんな、緊迫感&高揚感溢れるシーンも派手なドリフトや爆走をするだけではなく、頭脳戦的な展開が堪能できる。ウナはただ運転が上手いだけではなく、様々な場面で知性が溢れ出ているキャラクターである。

その知性は会話劇にも表われている。特に絶妙な信頼関係を築いているペク社長との、時には憎まれ口や皮肉を言い合うシーンは、上質なコメディーを観ているようで、実に心地よい。

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