映画『めまい』【ネタバレあり】あらすじ
そんなある日。いつものようにスコティがマデリンを尾行していると、彼女が突如ゴールデン・ブリッジに向かう。そして、ブーケの花束を儀式のようにちぎり、海へと流す。一部始終を注意深く見つめるスコティ。と、その時、マデリンが突如海に身を投げる。慌てたスコティは、海に飛び込んで彼女を助け出す。
九死に一生を得たマデリンは、スコティの部屋で起床。命の恩人であるスコティに自己紹介をする。と、そこへ、マデリンの夫エルスターから電話がかかり、エルスターが応対。その間にマデリンは車で帰ってしまう。
次の日。スコティは、マデリンを尾行し、彼女の自宅に直接車をつける。そこで、マデリンが実はスコティにお礼の手紙を届けようとしていたことが判明。2人はドライブがてら国立公園に行くことにする。
樹齢2000年のセコイヤメスギを前に、2000年の間に繰り広げられた人の生き死にを考えてしまう、と言うマデリン。切り株の年輪をみつめていると、謎の言葉をつぶやきながら、森の奥へと入っていく。
彼女の後を追ったスコティは、マデリンを再び海辺へ連れ出す。と、マデリンは唐突に、「死にたくない、でも私の中の誰かが…、抱いて」と絶叫。スコティは、彼女を抱きしめ、熱いキスを交わす。
一方、ミッジは、スコティを自宅に招き、自分の顔をコラージュした「カルロッタの肖像」を披露。スコティから怒られる。
ある日、マデリンは、夢で見たというスコティの自宅を来訪。同じく夢で見た場所へとスコティを誘う。その場所とは、スペインの遺跡が残る博物館と修道院だった。その場所に行った2人は、抱擁し熱く唇を重ねる。
しかし、マデリンは、「もう手遅れよ…私を失えば、私が愛した事が分かるわ…教会に行かせて…」と言い残し、教会へと逃走。スコティはマデリンを必死で追いかける。
マデリンと対峙するスコティ。と、そこでマデリンは、突如鐘楼を駆け上がっていく。しかし、高所恐怖症のスコティは、なかなか階段を駆け上がれない。そして、階段を昇りつめたマデリンは、スコティの目の前で鐘楼から飛び降りてしまう。
その後、マデリン殺しの裁判が行われるが、マデリンの心神喪失が疑われ、最終的にマデリンの自死が認められる。しかし、目の前でまたも人を助けられなかったスコティの心中は穏やかではなく、そのまま病院に入院してしまう。
一方、意気消沈したエルスターは、スコティを巻き込んだことを詫び、ヨーロッパへ行くことを決意。スコティを心配するミッジは、献身的に彼の看病をする。
数年後。ミッジの看病の甲斐もあり、スコティは退院するが、それでも街中でマデリンの面影を探し回る。そんな中、スコティは、マデリンによく似た女性を発見。彼女を追い、彼女が泊るホテルへと向かう。
マデリンを諦められないスコティは、マデリン似の女性に声をかける。しかし女性は、自分はマデリンではなく、カンザス出身のジュディ・バートン(キム・ノヴァク)だと説明。スコティはそれでも諦められず、ジュディを食事に誘う。
と、ジュディは、ホテルのクローゼットを開ける。そこには、マデリンが着ていた服が並んでいた。実はジュディこそ「マデリン」その人で、エルスターと組み、妻を自殺に見せかけて亡き者にしようとしていたのだ。
スコティは、ジュディに生前のマデリンと同じ服装、髪型を要求。ジュディは困惑するが、心惹かれていたスコティに愛されるため、マデリンになることを受け入れる。
そして、ジュディは、完璧なマデリンになるため、マデリンが着けていたネックレスを装着。これを観たスコティは、ジュディとマデリンが同一人物だと確信し、ジュディを連れてあの教会へと向かう。
鐘楼を上がることを嫌がるジュディ。しかしスコティは、彼女を強引に犯行現場の最上部まで連れていく。と、その時。突如修道女の影が出現。おびえたジュディは、そのまま塔から落ちてしまう。
後に残されたのは、目の前で落ちていく愛する人を呆然とみつめるスコティの影だった。
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