「めっちゃ感動しました」ニッポンの社長・辻皓平が愛する映画(4)オチまで最高なコメディ映画の傑作とは?
text by ZAKKY
各界で活躍する著名人に「人生に影響を与えた映画」をセレクトしてもらい、その魅力を語っていただくインタビュー企画。今回登場するのは、ニッポンの社長のネタ作りを担当し、独自なワールドで世間を席巻中の辻さん。そんな辻がネタを作るうえで影響されたコメディからホラーまで5本、鋭い切り口からお話を伺った。(取材・文/ZAKKY)
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いつまでも青春の心を忘れたくない青春コメディ
『パイレーツロック』(2009)
ーーーイギリス製作の群像劇です。
「イギリスにポピュラーミュージックの放送が制限されていた時代に、海の上の船上で法律の網の上をくぐって、主人公の高校生・カールたちは『海賊ラジオ』を流して、政府と揉めるっていう話です。
法律が改定され、それすらできなくなり、今日で最後だみたいな日に、リスナーである不良たちも集まって聴いていたり、トイレでこそっと聞いてる人もおったり。
結局、24時間音楽を流し続けて、12時回ったら、最後の挨拶みたいなのを言って、みんなも悲しそうに聞いていて、あー終わっちゃった、自分の青春がみたいな感じで沈黙が続くんですね。
で、政府のやつらも、これで退治できたみたいな感じで乾杯をするのですが、その沈黙の後に、『海賊ロック』の面々は、『なんちゃって!』と言って、ローリング・ストーンズの『夜をぶっ飛とばせ』という曲を流すんですけど、そのシーンが、もうかっこよすぎて!
で、政府側から船を攻撃されて沈没していくんですけど、DJのボブはレコードが入った箱を離さないんですよ。周囲はそれを止める。でも、ボブは、結局、海に散らばったレコードを1枚だけ、泳いで取りに行くんです。そのシーンにめっちゃ感動してしまいまして」
ーーー多分、映画史上、レコードを泳いで取りに行くシーンは他にないでしょうね(笑)。
「そうだと思います(笑)。でも、その必死で取りにいったレコードは、もう1人のDJ曰く、大した価値があるものじゃない。ボブはレアなプレミア物だと思っていたのに。そんな残念なオチも最高で(笑)」
(取材・文/ZAKKY)
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