民放ドラマ、最高の芝居で魅せた助演男優は? ベストアクター(4)名作にこの人あり…数々の難役に挑む天才俳優
text by まっつ
2024年も数々の名作が生まれた。中でも、ここ数年の民放ドラマの勢いは凄い。各局がこぞってヒット作を生み出そうとしている熱意が画面越しに伝わり、それに伴い役者陣のパフォーマンスもより充実しているように思える。そこで今回は、2024年のドラマで印象を残した“助演俳優”を5人セレクトして紹介する。第4回。(文・まっつ)
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名作にはこの人あり、数々の難役に挑む名俳優
井浦新『おっさんずラブ-リターンズ-』
名作品に井浦新あり。元々は映画が活躍の主戦場となっていたが、2000年代後半からはドラマにも出演するように。『アンナチュラル』(2018、TBS系)や『最愛』(2021、同局)などでのインパクトが強いため、「ドラマで活躍する名俳優」という印象を持つ人も多いだろう。
そんな井浦は2024年も作品に出まくった。『無能の鷹』や『アンメット ある脳外科医の日記』、『ゴールデンカムイ -北海道刺青囚人争奪編』(WOWOW)など話題作に出演し、映画でも『ラストマイル』や『徒花-ADABANA』に出演したことも忘れてはならない。
そんな中でも、新境地に挑戦したと感じたのが『おっさんずラブ-リターンズ-』への出演。和泉幸役を任され、人気シリーズに新たに参加するという形になった。
大切な人を失い、それをどう乗り越えるのかという役どころは初めてではないが、それに同性愛というテーマが乗っかると、途端にチャレンジングなものとなる。しかし、井浦は難しい顔で苦悩を抱えている一面をのぞかせたかと思えば、色気を全開にして身悶えしてしまうようなラブシーンも生み出してしまう。
作品の中でも緩急があるような難しい役を楽しんで挑戦しているようにすら感じる。
作品のキャストの欄に「井浦新」を見るたび、次にどんな姿を見せてくれるのか楽しみになる。2024年、井浦は自身が俳優として稀有な存在であることを改めて示してくれた。
(文・まっつ)
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