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絶対に助からない…「世界の終わり」をテーマにした映画(3)観るのが辛い…残酷で鬱すぎる展開とは?

text by 編集部

「もし明日世界が終わるとしたらどうする?」-。誰でも一度はそんな会話を交わしたことがあるだろう。その意味で、世界の終わりという究極の悲劇は、古今東西、人々の想像力の源泉になってきたのだ。そこで今回は、世界の終わりを描いた映画をセレクト。核戦争や小惑星の衝突など、バラエティに富んだ5つのシナリオを紹介する。第3回。(文・編集部)

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デンマークの巨匠が描く終末的精神世界

『メランコリア』(2011)

キルティン・ダンスト

キルティン・ダンスト【Getty Images】

 

監督:ラース・フォン・トリアー
脚本:ラース・フォン・トリアー
出演:アレクサンダー・スカルスガルド、キルスティン・ダンスト、シャルロット・ゲンズブール、キーファー・サザーランド、ブラディ・コーベット、イェスパー・クリステンセン、シャーロット・ランプリング、ジョン・ハート、ステラン・スカルスガルド、ウド・キア

【作品内容】

マイケル(アレクサンダー・スカルスガルド)との結婚を控えた大手広告代理店のコピーライター、ジャスティン(キルスティン・ダンスト)は、姉のクレア(シャルロット・ゲンズブール)と夫のジョン(キーファー・サザーランド)の豪邸で開催された結婚パーティーに招かれていた。

だが、花嫁のジャスティンは2時間遅刻した挙げ句、どことなく憂鬱な表情をしている。そして、やがて彼女はケーキカットの時間に入浴したりと勝手気ままに行動し始める。

ジャスティンの行動に憤るジョン。しかし、実のところ、平静を装うジョンやクレアも、ただならぬ不安を抱えていた―。

【注目ポイント】

『ダンサー・イン・ザ・ダーク』(2000)をはじめ、数々の問題作を世に送り出してきた奇才、ラース・フォン・トリアー。そんな彼が、「うつ病」をテーマに制作した作品が、この『メランコリア』だ。

主演は『シビル・ウォー アメリカ最後の日』(2014)のキルスティン・ダンスト。他にはシャルロット・ゲンズブールやキーファー・サザーランドら実力派が名を連ねる。

地球滅亡を描いた作品といえば、多くの方がパニック映画を頭に思い浮かべるだろう。しかし、本作で描かれる世界の終わりはあくまでも静謐で、登場人物たちも地球滅亡と言う事実から目を逸らし、平静を装っている。

長年、うつ病に苦しんでいたトリアー。本作に描かれた作品世界は、彼の精神世界そのものなのかもしれない。

(文・編集部)

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【了】

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