史上最もくだらない「サメ映画」は? 世紀の迷作(2)サメが降ってくる! ナイスアイデアも…最大の欠点とは?
2024年6月に公開されたNeflix映画『セーヌ川の水面の下で』。フランスで作られた本作は、「JAWS」(1975)以来のサメ映画の伝統を受け継ぐ名作だった。しかし、この裏で、毎年数々の「Z級サメ映画」が量産されていたことをご存知だろうか。今回は、思わず「時間を返せ!」と叫びたくなるようなサメ映画5本を紹介しよう。第2回。(文・編集部)
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『シャークネード』(2013)
上映時間:88分
原題:Sharknado
製作国:アメリカ
監督:アンソニー・C・フェランテ
脚本:サンダー・レヴィン
キャスト:アイアン・ジーリング、タラ・リード、キャシー・スケルボ、ジョン・ハード、ジェイソン・シモンズ
【作品内容】
ある日、メキシコ湾で3つの台風が発生。台風は、海中のサメを巻き込みながら、そのままロサンゼルスに到達した。
心配性のライフガード、フィンは、ロサンゼルスを襲う未曽有の暴風とサメから家族を守るべく、サメとの死闘に挑むのだった。
【注目ポイント】
サメ=海からやってきて人を襲う生き物ー。多くの人は、サメにそんなイメージを抱いていることだろう。しかし、そんなイメージも、実は固定観念に過ぎない。新時代のサメは、なんと空から降ってくるのだ。
竜巻とともにサメが降ってくるー。このアイデア自体はなかなか悪くない。それどころか、ハリウッド映画にもありそうなコンセプトでもある。
そんな本作の最大の欠点は、本作が「B級映画」であるという点だろう。ディザスター映画では肝心かなめのCG表現があまりにチープなのだ。
また、竜巻が近くにあるのに髪がなびいてなかったり、カットの天気がつながってなかったりと、全体的な撮り方も雑だ。そして、これらの展開に、俳優陣の大げさな演技が拍車をかける。
ただ、おそらく、B級映画好きであれば、いけない血がうずくに違いない。
なお、本作、意外にも好評だったのか、その後続編が5作品作られている。正直、「サメ入り竜巻」が何度もやってくるというのも意味がわからないが、もっと意味がわからないのが、作品の内容だ。
まず、シリーズ3作目の『シャークネード エクストリーム・ミッション』(2015)ではシャークネードを撃退するため、主人公フィンがNASAに乗り込み、宇宙から攻撃する。
そして、『シャークネード6 ラスト・チェーンソー』では、シャークネードで全てを失ったフィンが人生を書き換えるために太古の時代へ時間旅行をしている。ここまでくれば正直もうサメとかどうでもいいが、それは言わない約束だ。
(文・編集部)
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【了】