冬ドラマで最も株を上げた俳優は? 最高の演技で魅了した男(4)断トツで芝居が上手い…評価急上昇の若手は?
2025年の冬ドラマも盛り上がっている。今回は、現在放送中のドラマに出演する俳優をピックアップ。キャリア十分の実力派や新境地を開拓した若手の中から、今季、最も役者として株を上げた注目の男性俳優5人を選出し、作品の内容と共に、俳優の魅力を解説する。第4回。(文・まっつ)
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瞳で表現する意志の強さ
奥平大兼『御上先生』(TBS系)
今回の「冬ドラマで株を上げた俳優」の中でダントツの最年少となるのが21歳の奥平大兼。2018年に公開された映画『MOTHER マザー』で注目を集め、2023年には人気漫画の実写映画『君は放課後インソムニア』では、初主演を務めた。
すでに実績は十分なわけだが、冬クールでは満を持して日曜劇場『御上先生』に出演。松坂桃李が主演を務めていることや、生徒が29人いることもあって、奥平がここまでドラマのキーマンとしてインパクトを放つとは、正直予想だにしていなかった。
奥平演じる神崎拓斗は報道部部長でジャーナリスト志望、頭脳明晰な生徒が集まるクラスの中でも一目置かれる存在だ。“バタフライ・エフェクト”の一歩目として教師の“不倫スキャンダル”を報じ、第1話から松坂演じる御上と対峙するシーンがあるなど、“生徒側の主人公”と呼んでもいいだろう。
そんな神崎にはなんとも言えない魅力がある。背伸びして大人に肩を並べようとしている子供っぽさがありながら、瞳からは確かな意志の強さが感じられる。前述の松坂とのシーンにおいても、一歩も引くことなく決して“負けない姿”(負けを認めない)が印象的だった。
喜怒哀楽をあからさまに表に出さないキャラクターを演じる難しさは想像を絶する。求めている世界と現実のギャップでもがいている高校生をこれほど的確に表現した奥平の評価は、回を重ねるごとに高まっていくに違いない。
(文・まっつ)
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