“絶対に検索してはいけない”日本映画は? 激ヤバ邦画(1)目を覆いたくなる描写も…絶望的な結末とは?

text by 編集部

ネット上には、「検索してはいけない言葉」というミームがある。これは、文字通り検索サイトで検索をかけた時にユーザーに精神的ダメージを与えうる検索ワードのことで、内容は映画や漫画、事件など多岐にわたる。そこで今回は、「検索してはいけない言葉」から印象的な日本映画5本をセレクト。怖さの魅力について紹介する。第1回。(文:編集部)

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『死刑にいたる病』(2022)

阿部サダヲ【Getty Images】
阿部サダヲ【Getty Images】

監督:白石和彌
キャスト:阿部サダヲ、岡田健史、岩田剛典、宮﨑優、鈴木卓爾、佐藤玲、赤ペン瀧川、大下ヒロト、吉澤健、音尾琢真、中山美穂

【作品内容】

櫛木理宇の同名小説を『凶悪』(2013)『孤狼の血』(2017)などの白石和彌監督が映画化。

ある日、冴えない生活を送る大学生の筧井雅也(岡田健史)に、24件の殺人容疑で逮捕され、死刑判決を受けている榛村大和(阿部サダヲ)から手紙が届く。

雅也は榛村が営んでいたパン屋に中学生の頃、通っていたのだ。榛村は自分が関与していない殺人が1件あるため、調査してほしいと雅也に依頼する。独自調査と榛村との面会を重ねていくうち、雅也は残酷な事実を知っていく。

【注目ポイント】

 本作は、稀代のシリアルキラー榛村大和に翻弄される男子大学生の姿を描いたサスペンススリラー。原作は櫛木理宇の同名小説で、監督は『凶悪』の白石和彌。榛村役を阿部サダヲ、翻弄される大学生、筧井雅也役を岡田健史(現:水上恒司)が演じる。

 予算規模の限られた映画にもかかわらず公開当時は週末興行収入ランキング6週連続トップ10入りを果たすなど、大きな話題を呼んだ本作。「爪」に異様な執着を持つ榛村が被害者の生爪をペンチで引っ剥がしたり、虚無感をたたえた目で眼球をえぐったりといったシーンは、観客を阿鼻叫喚の渦へと突き落とすこと請け合いだろう。

 そして、本作を語る上で外せないのが、あまりにも「絶望的」な結末だ(以下、ネタバレになるためご注意いただきたい)。

 榛村が死刑となった後、雅也は大学の地元の同級生・加納灯里と新たな人生を歩み始める。雅也の部屋で熱いキスを交わす二人。その最中、雅也が灯里の手を取り、「爪、綺麗だね」と褒める。すると、灯里はこう言うのだ。

「爪、剥がしたくなる?」
「私は分かるなあ。好きな人の一部を持っていたい、っていう気持ち」

 ーそう。実は灯里、生前すでに榛村からマインドコントロールを受けていたのだ。

 榛村が死してなお、そのくびきから逃れられていないことに愕然とする雅也。個人の死を超えてなお続く「絶望」に戦慄を禁じ得ない。

(文:編集部)

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【了】

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