最も教師役が上手かった日本人俳優は? ドラマ史に残る名演(5)金八に先駆ける傑作…語り継がれる伝説の男は?
text by shuya
『3年B組金八先生』(1979、TBS系)の坂本金八や『ごくせん』(2002、日本テレビ系)のヤンクミなど、セリフが名言として語り継がれることも少なくない。そこで今回はドラマ史を飾る名教師5人をセレクト。時に温かく、時に厳しく生徒の成長を見守る彼らの「仕事の流儀」を解説する。第5回。(文:shuya)
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穏やかさと情熱のバランスが魅力の最高の教師
水谷豊『熱中時代』(日本テレビ系、1978~1981)

いつだって冷静沈着、クールでスマートな頭脳派…。『相棒』(2000、テレビ朝日系)シリーズの影響で、すっかりそんなイメージが定着した水谷豊だが、実は彼も熱血教師を演じていたことをご存知だろうか。それが、日本テレビ系で放送された『熱中時代』シリーズだ。
時は1978年。あの名シリーズ『3年B組金八先生』の放送開始1年前に放送された本シリーズは、その歴史の深さと、教育の本質を問うような深遠な内容から、日本の学園ドラマの原点といえるかもしれない。
特に、水谷演じる北野広大が、時に教師として、時に庇護者として、生徒と真正面から向かい合う姿は、今なお多くの視聴者の胸に残り続けている。穏やかに、かつ情熱的に…。北野広大という役を唯一無二のものにした水谷のこのバランスは、『相棒』シリーズの杉下右京に受け継がれているのかもしれない。
(文:shuya)
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