そろそろ大河ドラマ主演が見たい俳優の筆頭は…?(3)最強の名作製造機…名実共に日本を代表するトップ俳優は?
NHKの大河ドラマで主演を務めることは、俳優にとって大きな勲章であり、その年の顔ともいえる重要な役割だ。歴史に名を刻んだ人物を演じることで、俳優の持つ演技力や魅力がより一層引き立つ。今回は、大河ドラマの主演にふさわしい俳優を5人セレクト。過去の出演作を振り返りながら、演じて欲しい偉人を妄想してみよう。第3回。(文・阿部早苗)
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名実ともに日本を代表するトップ俳優
神木隆之介
子役時代から活躍を続ける実力派俳優であり、繊細かつ多彩な演技で高い評価を受けている神木隆之介。2歳で芸能界入りし、ドラマや映画で活躍。映画『妖怪大戦争』(2005)で、日本アカデミー賞新人俳優賞を受賞。その後、『桐島、部活やめるってよ』(2012)、『君の名は。』(2016)、『ゴジラ-1.0』(2023)など、話題作に立て続けに出演。名実ともに日本を代表するトップ俳優である。
その活躍はドラマでも目覚ましい。過去に大河ドラマでは、『葵 徳川三代』(2000)、『義経』(2005)、『平清盛』(2012)と3作に出演。それぞれの作品で確かな存在感を発揮した神木が主演に抜擢される日はそう遠くはないのではなかろうか。
神木がもし大河ドラマの主役を演じるならば、筆者個人的には、「夏目漱石」役を演じてほしいと思っている。「吾輩は猫である」、「坊っちゃん」、「こころ」など、教科書でお馴染みの古典を多く手がけた、明治、いや、近代日本を代表する小説家である。
作家を主役にした大河ドラマといえば、『源氏物語』の作者・紫式部の生涯に材をとった『光る君へ』(2024)が真っ先に脳裏に浮かぶだろう。しかしながら、この作品では『源氏物語』の情景が描かれることはなかった(あくまで作者の人生を描いたドラマなのだから当然だが)。
もし神木主演の大河ドラマ『夏目漱石』が製作された暁には、『吾輩は猫である』や『坊っちゃん』の世界がイマジネーション豊かに挟み込まれる構成にしても面白かもしれない。
生涯神経症に悩まされ、気難しい一面があった夏目漱石は、柔和な神木のイメージとは一見そぐわない気もする。しかし、年を重ね、徐々に渋みを増してきた神木であれば、漱石のピリピリした一面も抜かりなく表現することで役の幅を広げ、飛躍のきっかけにすることだろう。
(文・阿部早苗)
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