そろそろ大河ドラマ主演が見たい俳優の筆頭は…?(4)常人離れした身体能力と演技力…文武両道の逸材は?
text by 阿部早苗
NHKの大河ドラマで主演を務めることは、俳優にとって大きな勲章であり、その年の顔ともいえる重要な役割だ。歴史に名を刻んだ人物を演じることで、俳優の持つ演技力や魅力がより一層引き立つ。今回は、大河ドラマの主演にふさわしい俳優を5人セレクト。過去の出演作を振り返りながら、演じて欲しい偉人を妄想してみよう。第4回。(文・阿部早苗)
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和装が似合う究極の肉体の持ち主
新田真剣佑
アクション界のレジェンド故・千葉真一を父に持つ新田真剣佑。その血を受け継ぐように高い運動神経と武術の素養を持ち、整った顔立ちと卓越した身体能力を兼ね備えている。加えて英語も堪能。まさに文武両道。こんな俳優、中々いない。
その鍛え上げられた肉体は、アクションシーンで存分に発揮されており、日本だけでなくハリウッドでも活躍。代表作には『るろうに剣心 最終章』(2019)の雪代縁役があり、常人離れしたフィジカルから繰り出される殺陣と狂気を帯びた演技で観客を魅了した。
これまで大河に出演はないものの、映画『ちはやふる』(2016~18)での袴姿は、端正な顔立ちと鍛え抜かれた体が和装と見事に調和していた。
もし、新田が大河ドラマで主演を演じるならば新選組の「沖田総司」役をぜひ見てみたい。真剣佑の鋭い眼差しと、静かな中に秘めた情熱は、新選組最強の剣術の持ち主と言われている沖田総司にぴったりだ。
天才的な剣の腕前を持ちながらも、30歳にも満たずに肺結核で亡くなった沖田の人生は、短いながらも濃厚である。新選組組長の近藤勇、副長の土方歳三との出会いと深まっていく絆、兄のように慕う近藤・土方のために人斬りに徹する残酷な一面と、気さくだったという素顔とのギャップ。新田であれば、儚さと天衣無縫の強さを兼ねそなえた魅力的な沖田総司像を体現してくれるに違いない。
(文・阿部早苗)
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