そろそろ大河ドラマ主演が見たい俳優の筆頭は…?(5)演技の上手さは現役最強…? 天才役にピッタリの男は?

text by 阿部早苗

NHKの大河ドラマで主演を務めることは、俳優にとって大きな勲章であり、その年の顔ともいえる重要な役割だ。歴史に名を刻んだ人物を演じることで、俳優の持つ演技力や魅力がより一層引き立つ。今回は、大河ドラマの主演にふさわしい俳優を5人セレクト。過去の出演作を振り返りながら、演じて欲しい偉人を妄想してみよう。第5回。(文・阿部早苗)

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磯村勇斗

俳優・磯村勇斗
磯村勇斗【Getty Images】

 実力派俳優と名高い磯村勇斗。22歳のデビュー以降、すでに100作品以上のドラマや映画などに出演。端正な顔立ちと役によって変化する繊細な演技力が魅力といえるだろう。

 そんな磯村は、特撮ドラマ『仮面ライダーゴースト』(2015)のネクロム役で注目され、2017年に放送された連続テレビ小説『ひよっこ』に出演。その後、映画を中心に活躍し、2021年公開の『ヤクザと家族 The Family』では、ダークで影のあるキャラクターを熱演し、『劇場版 きのう何食べた?』と共に第45回日本アカデミー賞で新人俳優賞を受賞。

 さらに2023年公開の『月』では社会問題に向き合う難しい役に挑戦。第47回日本アカデミー賞 最優秀助演男優賞をはじめ、多くの賞を受賞している。純朴な青年からクセのある悪役、シリアスな役柄までこなせる演技力を持っているカメレオン俳優だ。

 2021年の大河ドラマ『青天を衝け』では徳川家茂を演じた磯村。家茂の誠実さと優しさ、そして気品のある姿を見事に表現した。

 もし磯村主演の大河ドラマが見られるのなら筆者は「平賀源内」役を見てみたい。江戸時代に活躍した発明家であり、エレキテル(静電気発生装置)の復元をはじめ、あらゆる分野で活躍した人物だが、勘違いによるトラブルによって投獄され獄中死するという波乱の人生を歩んだ。

 現在放送中の大河ドラマ『べらぼう 〜蔦重栄華乃夢噺〜』では、安田顕が平賀源内を演じている。安田の演じる源内はどこかコミカルで奇才として異彩を放っているが、もし磯村が演じるなら、天才ゆえの孤独と獄中で迎える悲劇的な最期を視聴者を引き込む名演で盛り上げてくれそうだ。

(文・阿部早苗)

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