最も演技が上手い旧ジャニーズ出身俳優は? 史上最高の逸材(2)「レベルが違う」…レジェンドも認める天才は?

text by shuya

アイドルとして多くのファンを魅了してきた旧ジャニーズ出身の芸能人。歌やダンスなどのスキルが高く、完璧な彼らだが、俳優としても評価され、「演技派俳優」として日本の演劇界で確固たる地位を築いた者も少なくない。今回は、旧ジャニーズ出身俳優の中でも、特に高い評価を受ける5人セレクト。それぞれの魅力を紹介する。第2回。(文・shuya)

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各界の巨匠が認める演技の天才

森田剛

森田剛
森田剛【写真:映画チャンネル編集部】

 元V6のメンバーとして華やかなキャリアを歩んできた森田剛。メンバーの中でも、森田の演技力は随一と言っても過言ではない。役者・森田剛ここにあり! と世間にその実力を広く知らしめた作品は、やはり2016年に公開された映画『ヒメアノ~ル』だろう。

 ビル清掃会社で働く岡田進(濱田岳)の日常が、彼の恋人・ユカ(佐津川愛美)をストーキングする森田正一(森田剛)によって崩壊していく過程を描いた本作で、森田は猟奇的な殺人鬼を演じた。
 

 平凡な青年でありながら、心の中に潜む狂気を体現した森田の演技は衝撃的だった。ちなみに、2024年に公開された映画『ミッシング』で主演を務めた石原さとみが、本作の森田の鬼気迫る演技に深い衝撃を受け、吉田恵輔監督作品への出演を熱望した、というエピソードはつとに有名だ。

 時制は前後するが、生田斗真主演、太宰治原作の映画『人間失格』(2010)で中原中也を演じた森田も素晴らしかった。安定した人生など毛頭望んでいないことがよくわかる、刹那的なキャラクターを演じると、彼の魅力はより引き立つ。謎めいたピアニスト役を演じ、主演の池松壮亮と丁々発止のやりとりで魅せた『白鍵と黒鍵の間に』(2023)も、そんな森田の危険な色気が香り立つ作品の一つだった。

 アイドル時代から、舞台、映画と演技の仕事を精力的にこなしてきた森田は、前述の『人間失格』のメガホンをとった日本映画界のレジェンド・荒戸源次郎から「レベルが違う」と評されたり、演劇界きっての鬼才・蜷川幸雄の寵愛を受けるなど、かねてより演技の才能を高く評価されてきた。

 年を重ね、より凄みを増す森田の活動から今後も目が離せない。

(文・shuya)

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