日本映画史上「最も面白い続編」は? 最高評価の続編邦画(5)ずっと観ていたい…最強の女子高生殺し屋コンビ

text by 編集部

映画のシリーズ化は、映画ビジネスにおける“勝利の方程式”の最たるもの。一方で続編の製作には、作品を前作に匹敵する、あるいは凌駕するクオリティに仕上げなければならないというプレッシャーが付き物だ。今回は、そんな高いハードルを超えて、観客を魅了した「最高の続編日本映画」をセレクト。魅力を紐解いていく。第5回。(文・村松健太郎)

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日常描写が冴えわたる珠玉のパート2

『ベイビーわるきゅーれ 2 ベイビー』(2023)

髙石あかり
髙石あかり 写真:武馬怜子

監督:阪元裕吾
脚本:阪元裕吾
キャスト:髙石あかり、伊澤彩織、水石亜飛夢、中井友望、飛永翼、橋野純平、安倍乙

『キングダム』(2019)や『るろうに剣心 最終章The Final / The Beginning』(2021)にスタントとして参加した伊澤彩織と、2025年のNHK連続テレビ小説『ばけばけ』のヒロインに抜擢された髙石あかりがW主演を務め、阪元裕吾監督がメガホンをとる、『ベイビーわるきゅーれ』シリーズの2作目。

 うだつの上がらない兄弟アルバイト殺し屋“ゆうりとまこと”が登場。業界でのし上がるために“ちさととまひろ”を殺して二人の正規殺し屋の枠を狙うというもので、岩永丞威と濱田龍臣が“ゆうりととまこと”を演じている。

 
 社会に適合できていない女子高生殺し屋コンビの“ちさととまひろ”の緩い会話と激しいアクションのギャップが見所のこのシリーズだが、『ベイビーわるきゅーれ 2 ベイビー』では、アクションパートの迫力もさることながら、伊澤演じる“まひろ”と髙石演じる“ちさと”による、日常会話がなんとも機知に富んでおり、ずっと観ていたいと思わせられるほど、魅力的。特に大ヒット邦画『花束みたいな恋をした』(2021)のパロディシーンは、抱腹絶倒の面白さだ。

 その後、2024年にシリーズ3作目『ベイビーわるきゅーれナイスデイズ』とドラマシリーズ『ベイビーわるきゅーれエブリデイ!』(テレビ東京系)とシリーズが展開されている。

(文・村松健太郎)

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【了】

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