歴代最高のTBS“火10”ドラマは? 記憶に残る名作(5)先の展開が全然読めなかった…過小評価の傑作は?

text by 菜本かな

TBS系列の火曜よる10時のドラマ枠といえば、主に女性をターゲットにしたラブストーリーが定番だ。今回は“火10”枠でもっとも記憶に残る作品を5本セレクト。胸キュン必至の王道ラブストーリーから、社会に問いかける意欲作まで、性別の枠にとらわれず誰でも楽しめること間違いなしの傑作をご紹介する。第5回。(文・菜本かな)

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誰と結ばれるか分からない、画期的なラブコメミステリー

『くるり〜誰が私と恋をした?〜』(2024、TBS系)

生見愛瑠
生見愛瑠【Getty Images】

脚本:吉澤智子
キャスト:生見愛瑠、瀬戸康史、神尾楓珠、宮世琉弥、丸山礼、高野洸、村方乃々佳、肥後克広、ともさかりえ、片平なぎさ

【注目ポイント】

 だいたいの恋愛ドラマは、ポスターを見ただけで「この2人がくっつくんだろうな〜」と予想できてしまう。もちろん、結ばれるまでの過程を追いかけるのも恋愛ドラマの醍醐味だが、やっぱりドキドキ感もほしい! そのため、『くるり〜誰が私と恋をした?〜』のあらすじを読んだとき、「このドラマは神か?」と思ったのを覚えている。

 本作は、記憶を失ったヒロイン・まこと(生見愛瑠)が、恋の相手と本当の自分を探していくラブコメミステリー。元カレ・唯一の男友だち・運命の相手を名乗る3人の男性たちが登場するのだが、それぞれが怪しさ全開なのだ。「本当に、元カレなのか…?」「もしかして、ストーカーなのでは?」などと考察をしていくのが面白かった。

 また、まことは記憶を失っているため、本当の自分がどんな人間なのかも分からない。というか、そもそも本当の自分ってなんだろう…? というところまで深掘りしていくので、いろいろと考えさせられた。わたしのなかでは、2024年のベストに入っている作品だ。

(文・菜本かな)

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【了】

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