なぜ転落…映画史に残る消えた天才は? 闇堕ちした子役(4)何があった…? 破滅の裏にはハリウッドの闇
text by 阿部早苗
『ホーム・アローン』、『スター・ウォーズ エピソード1/ファントム・メナス』、『ターミネーター2』に『グーニーズ』…。時代を彩った名作映画の共通点はおわかりだろうか。そう、いずれの作品も子役が印象的な演技を披露しているのだ。しかし、彼らのその後の人生は決して順風満帆ではなかった…。そんな彼らの数奇な人生を紹介する。第4回。(文・阿部早苗)
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脚光の裏にあった悲劇
コリー・フェルドマン
生年月日:1971年7月16日
代表作:映画『グーニーズ』(1985)、『スタンド・バイ・ミー』(1986)
1980年代に数々のヒット映画に出演したコリー・フェルドマン。代表作には、『グレムリン』(1984)『グーニーズ』『新・13日の金曜日』(1985) 『スタンド・バイ・ミー』 といった名作が名を連ねる。
しかし、栄光の裏では親から虐待を受けていたというフェルドマン。精神的なストレスに起因してか、薬物の誘惑に勝てず、1990年にはヘロイン所持で逮捕。ヘロイン中毒に苦しみ、映画への出演も激減。かつての輝きを失っていく。
しかし、子役時代から親交のあった俳優のコリー・ハイムとの共演が話題となった2007年放送のリアリティ番組「The Two Coreys」やケイティー・ペリーのMVにも出演し、再ブレイクへの道筋が見え始める。
キャリアを立て直している最中、2013年にハリウッド界の闇を告発して話題を集めることに。大御所たちから受けた児童虐待を回顧録で赤裸々に暴露したのだ。
また、ドキュメンタリー映画も制作し虐待問題の再発防止を啓発する活動に力を注いでおり、近年では俳優業のみならず音楽活動にも力を入れているフェルドマン。闇に呑まれかけたスターが再び表舞台で輝きを取り戻す姿に期待したい。
(文・阿部早苗)
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