受賞を逃してブチギレも…。アカデミー賞史上最高の名勝負(8)。そんなバカな! 出席すらしていないのに!?
text by 編集部
映画はショービジネスである以上、出演する俳優陣も、失望や落胆、歓喜などの感情を隠すことに長けているはずではあるが、時に本音が漏れることもある。今回は、彼らのアカデミー賞受賞の裏に見える、本音の部分を知るために、アカデミー賞史上に残る名勝負をピックアップし、雌雄が決した瞬間のリアクションにフォーカス。英Independentの記事を参考に紹介していく。今回は第8回。
●女優の意地とプライドがぶつかり合う
エレン・バースティンVSグレンダ・ジャクソン
【1974年第46回アカデミー賞/主演女優賞】
勝者:グレンダ・ジャクソン(『ウィークエンド・ラブ』)
敗者:エレン・バースティン(『エクソシスト』)
エレン・バースティンは映画『エクソシスト』で、主演女優賞にノミネートされていたが、出席さえしていなかったグレンダ・ジャクソンが『ウィークエンド・ラブ』で受賞を果たした。
受賞者が発表されると、バースティンは大げさに驚き、眉をひそめ、隣の席の人に対して「OK…what a surprise(まあ、なんてびっくり…)」と口にしているのが確認できる。エレン・バースティンにとって、予想していなかった結果になったことが克明に伝わる映像となっている。
エレン・バースティンは翌年、マーティン・スコセッシ監督作『アリスの恋』で見事、最優秀主演女優賞を獲得。見事リベンジに成功した。一方のグレンダ・ジャクソンは、1992年に政界入りのため女優を引退し、イギリスのブレア内閣において運輸政務次官を務めるなど、政治家として活躍した。
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