朝ドラで“主役を食った”女優は? スゴい演技で魅せた宝石(4)ヒロインを圧倒する活躍で株を上げた女優は?

text by 阿部早苗

1961年にスタートしたNHK連続テレビ小説、通称“朝ドラ”。月曜日から金曜日まで毎朝8時から放送され、通勤や通学前など、生活の一部となっている人もいるだろう。今回は、そんな朝ドラの中から、主役を食うほどの演技で存在感を放った女優5選をお届けする。第4回。(文・阿部早苗)

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人情深い貫禄のある演技で存在感を発揮

広瀬アリス『わろてんか』(2017)

広瀬アリス【Getty Images】
広瀬アリス【Getty Images】

 葵わかながヒロインを演じ、吉本興業の創業者・吉本せいをモデルに描かれたNHK連続テレビ小説『わろてんか』(NHK総合、2017年10月~2018年3月末)。

 物語は明治から昭和初期の大阪が舞台。笑いが大好きな薬問屋の娘・藤岡てん(葵わかな)が、芸事に夢を抱く青年・北村藤吉(松坂桃李)と出会い、家族の反対を押し切って結婚。大阪で藤吉とともに寄席の経営を始め、幾多の困難を乗り越えていく姿が描かれる。

 そんな本作で話題をかっさらったのが、秦野リリコを演じた広瀬アリスだ。リリコは、幼い頃から芸の世界で生きてきた娘義太夫芸人。藤吉に恋心を抱き、てんの恋敵でもあった。強気で華やか、口調はキツめだけど実はとても情に厚い。努力家で一本芯の通った女性であり、ドラマの後半ではリリコの成長も大きな見どころの一つとなった。

 広瀬の演技には貫禄があり、シーンによってはヒロインが霞むほどの魅力を湛えていた。物語をグッと引き締める役割を果たすと同時に、一挙手一投足に目が離せず、SNSを賑わせる華があった。回を追うごとにファンを増やし、話題の中心となっていたリリコ演じる広瀬。その活躍ぶりは「リリコが主役やなかったんか」と思わせるほどだった。

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【了】

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