最も復活してほしい“引退した女優”は? 消えた天才(3)突然の引退にファン衝撃…平成を代表する女優とは?

text by 野原まりこ

名作に花を添える女優。観客はその艶やかな魅力に心を奪われるが、「花は七日」というように、美しいものほど盛りは短いものだ。同様に、女優の散り際ほど儚いものはない…。そこで今回は、惜しまれつつ芸能界を引退した女優を5人セレクトしてご紹介する。第3回。(文・野原まりこ)

江角マキコ

江角マキコ
江角マキコ【Getty Images】

 江角マキコは、女性の“ご意見番”的存在として強い支持を集め、その確固たるポジションを築いた人物である。元は実業団のバレーボール選手として活躍していたが、引退後にモデル・女優へと華麗に転身。

 日本を代表する映画作家の1人である是枝裕和の記念すべき長編劇映画第1作(『幻の光』)でデビューすると、凛とした佇まい、長身にキリッとした顔立ちという圧倒的なビジュアルで、他の女優たちとは一線を画す独自の存在感を放った。

 彼女の代表作である『ショムニ』(フジテレビ系、1998~)シリーズは、平成を代表するヒット作として今もなお語り継がれている。

 “デキる女”という言葉がこれほど似合う女優も珍しく、江角の演技は常に説得力に満ち、作品全体に引き締まった緊張感をもたらしていた。主演を務めた月9ドラマ『ラブ・レボリューション』(フジテレビ系、2001)では、仕事に生きる外科医・浅丘恭子というキャラクターを演じ、恋に不器用な一面を見せつつも、クールで魅力的な姿を余すところなく表現。エンタメ要素の強い作品を、彼女ならではのスタイルで見事に成功へと導いた。

 バラエティ番組でもひっぱりだこで、まさに“テレビで見ない日はない”というほどの活躍ぶりを見せていた江角マキコ。しかし、不祥事の発覚を機に出演機会は激減し、最終的には芸能界を引退。その突然の幕引きは、多くのファンに大きな衝撃を与えた。

(文・野原まりこ)

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