青山剛昌による大人気マンガ『名探偵コナン』。1994年より「週刊少年サンデー」（小学館）で連載、2025年4月に公開された劇場版最新作は、1カ月を待たずに興行収入が100億円を達成した。今回は、社会現象を巻き起こした本作が「実写化するとしたら」というテーマで人気キャラを妄想キャスティングする。第8回。（文・かんそう）

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灰原哀（宮野志保）

演じるならこの人
～杉咲花～

　黒ずくめの組織のメンバー「シェリー」にして工藤新一の身体を小さくした薬「APTX4869」の開発者である灰原哀。組織から脱走し、自身も薬を飲んで小さくなってからは、コナンたちが所属する「少年探偵団」のメンバーとして数々の事件を解決してきた。

　警戒心が強く、大人びていてクール。一見すると「冷たい」印象を持たれがちな彼女だが、実は面倒見が良く、子供好きで、サッカー選手である比護隆佑の大ファンになるなど、可愛らしい一面を持つ灰原哀。

　そんな彼女が、再び大人になり宮野志保として登場するのならば絶対に演じてもらいたい女優が杉咲花だ。

　相手に対しての愛しさを言葉以上に伝える眼差し、息遣い。ただ明るいだけはない、「静」の演技が今日本で一番上手い女優、と言っても過言ではない。

　2024年放送のドラマ『アンメット ある脳外科医の日記』（カンテレ・フジテレビ系）の9話では、民放ドラマでは非常に珍しい「14分間の一発撮り」のシーンを若葉竜也と共に演じ、ドラマファンに大きな衝撃を与えた。

　そんな彼女であれば、コナン（工藤新一）に絶対に叶うことのない恋心を抱き、切ない瞳を向ける灰原哀の繊細な感情の機微を、狂おしいほど丁寧に演じ私の涙腺を崩壊させてくれるに違いない。

（文・かんそう）

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