「嵐」メンバー主演映画の最高傑作は? 心震えるベスト作(5)アイドルとは思えない…衝撃の演技で魅せた男は?

text by 菜本かな

2026年春のコンサートツアーをもって活動終了を発表した国民的アイドルグループ・嵐。これまで彼らが残してきた作品は多くのファンの胸に残り、今でも色褪せることなく輝いている。そこで今回は、大野智、櫻井翔、相葉雅紀、二宮和也、松本潤の各メンバーが主演の名作映画をそれぞれセレクトしてご紹介する。第5回。(文・菜本かな)

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“帰る”という願いがすべてだった…映画が語る不屈の愛と信念

二宮和也『ラーゲリより愛を込めて』(2022)

二宮和也
二宮和也【Getty Images】

監督:瀬々敬久
脚本:林民夫
原作:辺見じゅん
出演:二宮和也、北川景子、松坂桃李、中島健人、寺尾聰、桐谷健太、安田顕

 第二次世界大戦後、シベリアの強制収容所(ラーゲリ)に抑留された実在の日本人捕虜・山本幡男さんの実話をもとに描いた作品。どんなに過酷な日々のなかでも、「生きる希望を捨ててはいけません。帰国(ダモイ)の日は必ずやってきます」と抑留者たちに声をかけ続けた山本さん。

 タイトルにもあるように、命懸けで伝えられた愛のメッセージに胸を打たれた。また、わたしは、この作品のなかにいる二宮を観たときの衝撃が、今でも忘れられない。映画が始まってたった数分で、山本さんの人生と向き合う覚悟のようなものが、スクリーンを通してひしひしと伝わってきたのだ。

 かつては、アイドルが俳優業に進出すると“アイドル俳優”などと揶揄されることも少なくなかったが、今は確実に減ってきている。それは、二宮の力も大きいのではないだろうか。

 カッコよく映りたいとか、自分らしさを出したいとか、そんなことは一切気にしない。ただただ切実に、山本さんの人生と向き合う姿がスクリーンのなかにあった。

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【了】

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