尾田栄一郎は天才…『ワンピース』史上最高の伏線回収(3)伏線は表紙にも…背景に浮かぶ“父”と“神”の影

text by 編集部

1997年に連載を開始して以来、世界中で愛され続けてきた漫画『ONE PIECE』。累計販売部数は5億冊に上り、漫画界の聖書との異名をとっている。そんな本作だけに、数年ごし、時には数十年越しの「伏線回収」が話題となることも多い。今回は、読者が感嘆した驚愕の伏線を5本紹介しよう。第3回。(文・編集部)

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考察厨震撼! シャンクスの背景に浮かぶ“父”と“神”の影

“未来の四皇”を描いた表紙

ONE PIECE
ONE PIECE【Getty Images】

『ONE PIECE』の伏線が貼られているのは、何も本編だけではない。時には、コミックの表紙にも、のちの展開を暗示したヒントが絵解きのように隠されていることがある。
 
 例えば、2002年発売の25巻「一億の男」の表紙には、シャンクス、ルフィ、黒ひげ、バギーが時計回りに描かれている。この表紙、登場人物が4人であることから、発売当初から将来海を統べることになる四皇を予言しているのではないかと一部で話題になっていた。

 そして2022年、1053話「新しい皇帝達」で、この4人が四皇であることが判明。伏線が20年越しに回収される形となった。

 また、シャンクスの背景にひっそりと描かれた「親方」の存在も忘れてはならない。この人物は、233話「世界最高権力」で、キャプテン・ジョンの財宝を求めたバギーがトンネル工事現場で遭遇したいわば「ギャグキャラ」だが、考察厨の間ではさまざまな説がささやかれてきた。

 今最もアツい説は、この背景が、1086話ではじめて登場したシャンクスの父親フィガーランド・ガーリング聖の存在を暗示していたという説だろう。現に「親方」は、「親指」を上に向けている。「フィンガー(finger)」と「フィガー(figar)」では若干綴りが異なるのが気になるが、ありえなくはない説だ。

 さて、実はこの表紙には、もう一つ謎めいたキャラクターが描かれている。4人の中央に描かれた「紙を食べるヤギ」だ。

 このヤギ、キャラクターとしては元海軍元帥であるセンゴクのペットだが、ここで描かれる必然性がない。そこで考察厨の間では、西洋のヤギの悪魔バフォメットを引き合いに、「4人が神(=天竜人)を食べる(=倒す)」という展開を示唆したメタファーだという噂がささやかれている。

『ONE PIECE』のトゥルーエンドになりそうなこの展開。答え合わせはもう少し先になりそうだ。

(文・編集部)

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