降板トラブルの救世主…代役でブレイクした女優は?(3)ヒロイン女優が出家で大騒動…ピンチを救った女神は?

text by 野原まりこ

何かと騒がしい昨今の芸能界。輝かしいスポットライトには、大きな影がつきものだ。しかし、世間を騒がす降板劇の裏で、脚光をあびる女優の姿がある。そこで今回は、降板した女優の代役を務め、作品を成功へ導いた女優を5人セレクトしてご紹介する。第3回。(文・野原まりこ)

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初代を超えた二代目・トーカ

山本舞香『東京喰種 トーキョーグール【S】』(2019)

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山本舞香【公式Instagramより】

 映画『東京喰種 トーキョーグール』の続編として制作された『東京喰種 トーキョーグール【S】』で、ヒロイン・霧嶋董香(トーカ)役に抜擢されたのが山本舞香である。

 本作では、前作でトーカを演じた清水富美加(現・千眼美子)が、宗教団体「幸福の科学」への出家に伴い、続編への出演を辞退。代役として白羽の矢が立ったのが、若手実力派として注目されていた山本だった。

 山本はオファーを受けた当時、すでに観客の中で形成されていた“トーカ像”を壊すことへのプレッシャーを感じながらも、「自分なりのトーカを表現する」という強い覚悟を持って撮影に臨んだという。そんな彼女の挑戦は、見事に実を結ぶこととなる。

 原作ファンに支持されていたトーカという難役を演じながらも、山本の持つ凛とした佇まいやクールな雰囲気は、キャラクターとの親和性が高く、自然と物語に溶け込んだ。また、空手黒帯という彼女のバックボーンが活かされたアクションシーンは、スピード感と迫力に満ちており、観客からも高い評価を得た。

 原作の人気と前作の成功がある中で、続編においてトーカ役を演じることは大きな重圧であったはずだが、山本舞香はその期待に見事に応えた。彼女は本作の成功を支えた立役者の一人として、確かな存在感を残したと言えるだろう。

(文・野原まりこ)

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【了】

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