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「井上真央が素晴らしい!」漫画家・丘上あいが選ぶ”心の映画”(3)。号泣必至の爆刺さり…究極の母性を描いた逸品

text by ZAKKY

各界で活躍する著名人に「人生に影響を与えた映画」をセレクトしてもらい、その魅力を語ってもらうインタビュー企画。今回登場するのは、漫画家の丘上あいさん。2017年より講談社と『まんが王国』との共同プロジェクトとして連載された『ギルティ ~鳴かぬ蛍が身を焦がす~』はテレビドラマ化を果たすなど話題に。そんな数々のヒット作を生み出してきた一児の母でもある彼女に、その半生における様々なポイントで心を焦がされた映画を5本紹介してもらった。(文・ZAKKY)

●「本当に出会えて良かった作品です」究極の母性を描いた逸品

『八日目の蝉』(2011)


出典:Amazon
―――不倫相手の少女(恵理菜)を誘拐した女性(野々宮希和子)の逃亡劇と、誘拐された少女の成長後の姿を描く、角田光代原作の日本映画を挙げてもらいました。

「はい。今仰った設定を聞いて、興味を惹かれて鑑賞した作品です。こちらもやはり“母性”がテーマになっています。また自分の過去とリンクしてしまうのですが、私は母が身体障がい者になり、子供を育てられない状態になってから数年間、叔母の家庭で育てられたんですね。もちろん、叔母夫婦には感謝の言葉しかないのですが、自分の親以外に育てられたというという点で、主人公の恵理菜にシンパシーを覚えました」

―――そうだったんですね。
「あと、恵理菜役の井上真央さんが昔から大好きで、彼女の演技にも惹かれました。特に、実の母親とはうまくいっていない場面における感情表現には目を瞠りました。この作品は『血がつながっていなくても親子関係は築けるんだ』ということを表現していて、自分の経験に引きつけて深く考えさせられますし、本当に出会えて良かった映画です」

―――特に印象的なシーンはありますか?
「恵理菜が葛藤しながら、舞台となっている小豆島を巡っているシーンです。あと、やはりラストで、誘拐犯である希和子(永作博美)が警察に捕まる場面。その後の、あるキャラクターの締めのセリフも含めて、号泣必至です。加えて言いたいのは、薫(幼少時の恵理菜) 役の 渡邉このみちゃんが最高にかわいいのと、中島美嘉さんの主題歌『dear』の歌詞の出だし『どうして私が こんな思いをするの?』は“爆刺さり”でした。製作に携わった人に出会ったらぜひこの感動をお伝えしたいです!」

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