ドラマの「弟役」が最高だった俳優は? 記憶に残る名演(4)若干12歳、瑞々しい演技で注目を集めた俳優は?

text by 編集部

民放ドラマで「弟役」として視聴者の心をつかみ、その後の俳優人生で大きく飛躍を遂げた5人の俳優をピックアップ。繊細な演技、疲れた心を癒やす存在感、唯一無二の輝き…。キャリアの原点とも言える“弟役”から始まった彼らの魅力を、作品と共に振り返る。第4回。(文・編集部)

Hey! Say! JUMP 中島裕翔『野ブタ。をプロデュース』(日本テレビ系、2005)

中島裕翔
中島裕翔【公式Instagramより】

原作:白岩玄
脚本:木皿泉
出演:亀梨和也、山下智久、堀北真希、戸田恵梨香、宇梶剛士、深浦加奈子、中島裕翔

【注目ポイント】

 2005年に放送された日本テレビ系ドラマ『野ブタ。をプロデュース』は、学園ドラマの金字塔とも称される名作だ。物語は、人気者の高校生・桐谷修二(亀梨和也)と草野彰(山下智久)が、転校してきた地味でいじめられっ子の少女・小谷信子(堀北真希)を人気者へとプロデュースしようとする友情と成長を描いた青春ストーリー。

 この作品で修二の弟・桐谷浩二を演じたのが、当時12歳だった中島裕翔。セリフの多い役柄ではなかったが、兄を慕う気持ちや家庭内での素直な振る舞いを自然に表現し、視聴者の記憶に残る演技を見せた。当時からジャニーズJr.として活動しており、その柔らかな雰囲気と瑞々しい表情で注目を集めた。

 その後、Hey! Say! JUMPのメンバーとして本格的にデビュー。アイドルとして華やかな舞台に立ちながら、俳優としてのキャリアも着実に積み重ねていく。2023年には映画『#マンホール』の主役を熱演。感情の起伏を丁寧に表現した演技が高く評価された。

 また、その活動は演技や音楽だけにとどまらない。長身とスタイリッシュな雰囲気を活かし、ファッション誌『MEN’S NON-NO』で8年間にわたり専属モデルを務めた。2025年にはモデル卒業と同時に、自身初の写真集をリリースするなど、表現の幅をさらに広げている。

 子役時代に見せた素朴でまっすぐな魅力を礎に、今の中島は、演技力と表現の深みを持ち合わせた俳優へと成長した。その演技には繊細さと芯の強さが共存しており、かつての浩二を思わせるような誠実さがにじみ出ている。

(文・編集部)

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