見た目がそっくり…漫画実写化で主役を食った俳優&女優(3)これは気持ち悪い…他キャストを圧倒した男たちは?
人気マンガの実写化は、ファンの期待と不安が交錯するジャンルだ。主役が話題になるのは当然だが、時に“脇役”のはずの俳優が圧倒的な再現度と演技力で注目をさらい、作品そのものを塗り替えてしまうことがある。今回は、原作ファンすら唸らせ、主役以上に話題を集めた俳優をセレクト。それぞれの魅力を紐解いていく。第3回。(文・編集部)
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主人公に立ちはだかる最大の強敵
滝藤賢一&綾野剛(戸愚呂兄弟)『幽遊白書』(2023)
監督:月川翔
原作:冨樫義博
出演者:北村匠海、志尊淳、本郷奏多、滝藤賢一、綾野剛
Netflixで配信されている実写ドラマ『幽☆遊☆白書』で話題をさらった戸愚呂兄弟(滝藤賢一&綾野剛)。
1990年代を代表する人気漫画『幽☆遊☆白書』のNetflix実写化が発表されたとき、多くのファンが半信半疑だった。特に戸愚呂兄弟の再現は、不可能とすら思われていた。そんな中、キャスティング発表と共に熱視線を浴びたのが、兄・滝藤賢一、弟・綾野剛という異色コンビだった。
戸愚呂兄弟は、主人公・浦飯幽助に立ちはだかる最大の強敵。肉体を異常に変化させる弟・戸愚呂と、弟の肩に乗る不気味な兄・戸愚呂兄。その奇抜なビジュアルは、原作でも敵ながら主役級の人気を誇るキャラクターだった。
実写版でまず注目を集めたのが、滝藤賢一演じる「戸愚呂兄」だ。「この役をやるために役者になった」と語るほど思い入れの強い滝藤は、VFXとの融合を前提とした特殊な演技に挑戦。CGで再現された肩乗り姿は、ティザー映像公開と同時にSNSで爆発的に拡散。「怖すぎる」「完全に戸愚呂兄」と絶賛された。
一方、綾野剛が演じた「戸愚呂弟」もまた、見る者を圧倒した。超人的な肉体と冷酷さを備えた弟役に、綾野は外見だけでなく内面まで徹底的に役作り。「なぜ彼はサングラスをかけているのか?」という細部へのこだわりを持ち、強さの裏にある孤独や狂気を演技で表現した。
この兄弟の存在は、結果的に主人公・幽助を食うほどのインパクトを作品にもたらした。ストーリーの核心に迫る場面では、まるでダブル主演のように画面を支配した。原作ファンすら驚いた再現度と怪演は、本作が成功を収めた要因の一つであると言っていいだろう。
(文・編集部)
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