ガチで泣ける…『鬼滅の刃』史上最も衝撃的な「鬼の過去」(2)壮絶な最期…胴と頭が切断されても繋がる思い
text by まっつ
『鬼滅の刃』シリーズは、なぜファンの心を掴んで離さないのか。その人気の理由の一つに、敵である“鬼”の過去を描く、作り込まれたストーリーにある。それゆえ物語に深みが増し、多角的な視点で作品を捉えることができるのだ。そこで今回は、泣ける過去をもつ鬼のエピソードを5つセレクトしてご紹介する。第2回。(文・まっつ)※原作のクライマックスに触れています。未見の方はご注意ください。
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環境によって歪んでしまった兄妹愛
堕姫&妓夫太郎
【注目ポイント】
上弦の陸として2人一組で語る必要があるのが堕姫と妓夫太郎だ。不気味な兄・妓夫太郎と美しい妹・堕姫は人間時代は兄妹だった。遊郭で最下層として苦しい生活を強いられていた妓夫太郎だったが、妹の「梅」が生まれたことで取り立てとして生きる価値を見出す。
しかし、遊女となった梅が侍の目玉を突いたことで生きたまま焼かれることに。怒り狂った妓夫太郎は人間への復讐心を宿し、鬼になる。
妓夫太郎は最後の悔恨として梅が自分の下で育ったことを嘆く。より良家なら上品な娘として育っただろうと。だが、梅は兄の下で育ったことを後悔したことはなく、鬼として死んだ後でも「絶対離れない」という約束を忘れたことはなかった。
炭治郎によって胴と頭が切り離された直後は醜く言い争っていた2人。だが、元々は苦しい生活の中でも助け合う仲の良い兄妹だった。最後に梅は「何度生まれ変わってもお兄ちゃんの妹になる」と抱きつきながら業火へと歩みだす。
彼らがどこかでまた一緒になって幸せになってほしい。そう願わずにはいられない最期となっていた。
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