夏ドラマで最も株を上げた女優は? 演技が素晴らしい宝石(2)息を呑むほど上手い…リアルな芝居で魅せたのは?
text by まっつ
2025年夏ドラマも折り返し地点を迎え、物語の展開とともに出演者たちの評価も大きく変動している。中でも視聴者の心をつかみ、確実に存在感を増したのが、ここで紹介する5人の女優たちだ。この夏、彼女たちはなぜこれほど株を上げたのか。その理由を演技やキャラクター描写から紐解いていく。第2回。(文・まっつ)
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自然体の教師像で生む安心感とほのかなときめき
堀田真由『僕達はまだその星の校則を知らない』(フジテレビ系)
堀田真由演じる教師の幸田珠々には不思議なリアリティを感じる。『僕達はまだその星の校則を知らない』では、3年桜組の担任教師を務め、主人公である白鳥健治(磯村勇斗)のサポート役を任されている。
堀田は、芸能界――いや、人間界でも屈指の整った顔立ちを誇るが、不思議なことに“どこにでもいそうな教師”としての佇まいを見事に作り上げている。それは容姿ではなく、丁寧な言葉遣いや生徒一人ひとりへの真摯な向き合い方といった所作に焦点を当てることで、大人としての落ち着きと、教師としての輪郭を鮮明に浮かび上がらせているからではないだろうか。
だからといって、全くキュートさを失っているわけでもない。第5話で幸田は、白鳥になにか特別な感情を抱いていることを自覚し始める。そのときの堀田の顔はわかりやすく表現しているわけではないものの、確実に白鳥に魅入られていることを示していた。
真面目な顔も、一人でふふっと笑みをこぼすシーンも、そしてぐっと白鳥を見つめる表情もすべてが示唆的で、思わず目が引きつけられ、堀田の新たな魅力を見つけることができた気がした。
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