今、もっとも演技が上手い男性アイドルは?(5)「おバカキャラ」なのに演技も上手い…“天性の愛され力”の持ち主
歌やダンスでステージを沸かせ、バラエティではお茶の間を笑いの渦に巻き込む“アイドル”。しかし、彼らはアイドルという境界線を超え、演技までこなしてしまう。そこで今回は、今、もっとも演技が上手いアイドルを5人セレクトして、彼らの魅力に迫る。第5回。(文・野原まりこ)
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枠にハマらない才能の持ち主
松田元太(Travis Japan)
【注目ポイント】
「九九が言えない」という衝撃の天然エピソードで一躍バラエティ界の寵児となった松田元太。だが、彼の魅力は“おバカキャラ”にとどまらない。むしろ勉強以外なら何でもこなしてしまう圧倒的なパフォーマンス力と、全方位に放たれる愛嬌で、人々を夢中にさせる“スーパーアイドル”であることは、ファンの間ではすでに常識だ。
そんな松田が地上波ドラマで単独初主演を飾ったのが、『人事の人見』(フジテレビ系、2025)。舞台は旧態依然とした体質が残る文具メーカーの人事部。彼が演じたのは、おバカでピュアだが不思議と人を惹きつけてしまう主人公・人見。“問題児”のようでいて、気づけば職場の空気を変えてしまう存在として描かれている。
注目すべきは、この人見というキャラクターが松田元太本人をモデルにして脚本が当て書きされたという点。つまり、松田の持つ予測不能な魅力や愛嬌がそのまま物語の中核に活かされているのである。彼でなければ成立しない──そんな稀有な役柄に、松田は見事に応えた。
演技の幅はそれだけではない。近年は声優としても活躍の場を広げており、『たべっ子どうぶつ THE MOVIE』(2025)ではらいおんくん役を、『ライオン・キング:ムファサ』(2024)ではタカ役を務めるなど、プロ顔負けのアフレコで新たな才能を開花させている。
バラエティ、ドラマ、そしてアニメーションの世界まで自在に飛び回る松田元太。その“天性の愛され力”と“変幻自在な表現力”は、もはや「アイドル」という枠に収まりきらない。彼の活躍を見守る楽しみは、これからますます広がっていくだろう。
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