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映画で”死”を学ぶ…人生最後の日々を描く傑作映画(3)。哀しさと愛おしさと…家族愛のドキュメンタリー

text by 編集部

いずれ誰しもに訪れる、老い…。今回は、高齢者やその家族の生活や思考回路に焦点を当てた、認知症・老いがテーマの映画5本をセレクト。アンソニー・ホプキンスが徐々に悪化していく認知症患者を熱演した傑作など、洋画、邦画、ドキュメンタリー作品までを幅広くご紹介する。

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哀しさと愛おしさとー。
老老介護を通して家族の愛を記録したドキュメンタリー

『ぼけますから、よろしくお願いします。』(2018)


出典:Amazon

上映時間:102分
製作国:日本
監督:信友直子

【作品内容】

広島県呉市。テレビディレクターとしてドキュメンタリー制作に携わる私に、ある日乳がんが見つかる。めそめそしてばかりの娘を、ユーモアたっぷりに支える母。母の助けで人生最大の危機を乗り越えた私は、父と母の記録を撮り始める。

しかし、私は、ファインダー越しに少しずつ母の変化に気づき始めたー。

【注目ポイント】

写真はイメージです写真AC

本作はテレビディレクターの信友直子が、アルツハイマー型認知症を患った母と、慣れない家事で母を支える父の日常を克明に追ったドキュメンタリー。

観客動員約20万人という異例のロングランヒットとなり、令和元年度文化庁映画賞・文化記録映画大賞を受賞するなど、高い評価を得たほか、2022年には続編となる『ぼけますから、よろしくお願いします。〜おかえり お母さん〜』も公開されている。

徐々に認知症が進行していく母、そして、慣れない家事仕事をしながら、母を助ける父。信友のカメラは、そんな二人を少し冷静な眼差しで見つめている。そこから浮かび上がるのは、長年育んできた夫婦愛であり、お互いを思いやる家族の絆である。

老老介護という、誰もが直面しうる現実。これからの人生について考えたくなる、印象深いドキュメンタリー作品である。

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