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史上最低のTVドラマ劇場版は? 評価最悪…大失敗の日本映画(3)。地獄のゴリ押し…あえなく爆死の駄作

text by 編集部

今まで、数えきれないほどのテレビドラマの劇場版が制作されてきた。ドラマ版が面白かったからといって、劇場版も面白いとはかぎらない。今回は、漫画が原作の学園サスペンスや、有名子役の出世作、琉球王朝が舞台の壮大な時代劇など、テレビドラマの劇場版作品の中でも、ファンの期待に応えられなかった作品を5本ピックアップした。

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流行りに乗っかって3Dを採り入れるもあえなく爆死

『劇場版テンペスト3D』(2011)


出典:Amazon

上映時間:149分
監督:吉村芳之
原作:池上永一
脚本:大森寿美男
キャスト:仲間由紀恵、谷原章介、塚本高史、高岡早紀、遠藤憲一、GACKT、かたせ梨乃、八千草薫、奥田瑛二
テレビドラマ版:『テンペスト』2011/7月~9月(日曜18:45~)
製作局:NHK

【あらすじ】

舞台は、19世紀の琉球王国。優れた素質を持ちながらも女であることを理由に報われない扱いを受けてきた真鶴(仲間由紀恵)は、一族の復興を望む父・嗣志(奥田瑛二)の命により、自らを男と偽って琉球王朝の宦官となる。手腕を認められ出世を果たしていく真鶴だったが、国王の姉・聞得大君(高岡早紀)に女であることを見破られてしまい…。

【注目ポイント】

女優の仲間由紀恵
仲間由紀恵2015年東京にてGetty Images

沖縄出身の作家・池上永一のベストセラー小説が原作の本作は、19世紀の琉球王朝末期を舞台としている。時代の変化の荒波が押し寄せる幕末の琉球王朝で、男としての運命を生きる少女・真鶴(仲間由紀恵)が主人公。才色兼備の女性が性を偽り、政府の役人となって波乱万丈な人生を生き抜く、絢爛豪華なエンターテインメント時代劇だ。

父の願いをかなえるため、男として生まれ変わる決意をする真鶴は、名前を孫寧温と改め、王宮に仕える身となる。清と薩摩の二重支配下にあった当時の琉球王朝で、寧温は外交問題や王府の財政改革などで目覚ましい手腕を発揮し異例の出世をする。しかし、王宮内の激しい勢力争いに巻き込まれ、王の姉・聞得大君(高岡早紀)によって、女であることが明かされてしまうというストーリー。

視聴率は4~6%を行ったり来たりであったものの、NHK製作のドラマとしては異例の映画化となった。しかも、最新技術の3D作品という力の入れようだ。

しかしながら、ストーリー展開の粗さが目立ち、149分という長尺にも関わらず、テレビドラマ版のダイジェスト版との声も多く、さらに、沖縄出身という点を理由で、キャラクターのイメージとあっているのか疑問の残る仲間由紀恵を主演に抜擢し、主題歌にも沖縄出身の安室奈美恵の楽曲を起用するなど、製作陣の強引さばかりが目につく結果に。

“爆死”するべくして、その通りになった作品といえるかもしれない。

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