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史上最高のTVドラマ劇場版は? 大成功の日本映画(4)ミステリーの大傑作! 日本中が涙した究極の愛と罪

text by 編集部

テレビドラマが映画化されるというと、やはりドラマ版よりも壮大な映像や物語のスケール、迫力が楽しめるのは魅力だろう。近頃は特にテレビドラマから映画作品を作る傾向が増えており、なかにはドラマは不人気なのに映画化を決行するパターンもあるようだ。今回は、そんなテレビドラマの映画化作品のうち、特に成功したといえる傑作を5本セレクトした。

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究極の愛のための頭脳戦に痺れるミステリー

『容疑者Xの献身』(2008)


出典:Amazon

監督:西谷弘
原作:東野圭吾
脚本:福田靖
キャスト:福山雅治、柴咲コウ、堤真一、渡辺いっけい、真矢みき、松雪泰子、北村一輝
テレビドラマ版:『ガリレオ』第1シーズン・2007/10/15~12/17(月曜21:00~)、第2シーズン・2013/4/15~6/241(月曜21:00~)
製作局:フジテレビ

【あらすじ】

顔が潰され、指を焼かれた絞殺死体の捜査のため、刑事の内海薫(柴咲コウ)は、被害者の元妻である花岡靖子(松雪泰子)の元を訪れる。そこで花岡靖子の隣人が湯川学(福山雅治)の親友であり、湯川と同じ帝都大学出身の石神哲哉(堤真一)であることを知った内海は、湯川に事件に関する相談を持ちかける。湯川は、石神が殺人事件に関係しているのではないかと推理し、石神と湯川の激しい頭脳戦が繰り広げられる。

【注目ポイント】

俳優の堤真一(2015年東京で行われたNTTドコモの記者会見より)
堤真一2015年東京で行われたNTTドコモの記者会見よりGetty Images

本作は、直木賞作家・東野圭吾の人気ミステリー小説「ガリレオ」シリーズが原作のドラマを映画化したもの。テレビドラマ版、映画版を通じ、天才物理学者のガリレオこと湯川学(福山雅治)と新人刑事・内海薫(柴咲コウ)のバディが、残忍な殺人事件の真相に迫る。

ミステリー小説の第一人者・東野が仕掛けるトリックと同時に、毎回、豪華なゲスト出演者も話題になり、ドラマ版の視聴率が20%を下回ることがほぼなかっただけあり、劇場版も同様に、興行収入約49億円と大ヒットを記録した。

本作の見どころの一つは、湯川の元に持ち込まれる殺人事件の残忍さだが、劇場版では、ドラマ版では表現し切れなかったえげつない部分も余すところなく描写されている。

また、基本的なストーリーは原作に沿っているが、独自要素が組み込まれている。ドラマ版のキャラクターではなく、湯川と同期の数学者・石神哲哉(堤真一)と、DV癖のある元夫を娘とともに殺めてしまう花岡靖子(松雪泰子)がストーリーの軸となっている。

愛する花岡を守るために罪をかぶり、しかも無関係の人間まで殺害してしまう石神。トリックを超えた究極の愛を描いており、単なるミステリーには見られない深みあるストーリーとなっている。

映画版としては、『容疑者Xの献身』が2008年10月に、第2弾『真夏の方程式』が2013年6月に、第3弾『沈黙のパレード』が2022年9月にそれぞれ公開された。さらに、2012年には韓国で、2017年には中国でもリメイクされ、2009年にはキャラメルボックスが、2015年には劇団変形日和が、さらに2021年にNAPPOS UNITEDが舞台化している。

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