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「無理ゲー過ぎる…!」 トンデモ設定の恋愛日本映画(5)女子高生とおじさんが? 犯罪臭を上品に仕上げた傑作

text by 編集部

先生と生徒や不倫…。恋愛映画には様々な禁断の関係があり、我々の興味を引きつける。でも最近似たようなものばかりでつまらない…。予想できるような関係性に飽き飽きした方へ、そもそも設定から無理じゃない? と思わざるを得ない日本の恋愛映画をピックアップ。観れば恋愛の幅が広がること請け合いの5本をセレクトした。

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女子高生がなんのとりえもないおじさんに恋する
主人公が”イケおじ”じゃないところが良い!

『恋は雨上がりのように』(2018)


出典:Amazon

上映時間:111分
製作国:日本
監督:永井聡
脚本:坂口理子
キャスト:小松菜奈、大泉洋、清野菜名、磯村勇斗、葉山奨之、松本穂香、山本舞香、濱田マリ、戸次重幸、吉田羊

【作品内容】

怪我で陸上の夢を絶たれた高校2年生の橘あきら(小松菜奈)は、偶然入ったファミレスの店長・近藤正己(大泉洋)の優しさに触れ、その店でバイトを始めることに。近藤はあきらより28歳も年上で子持ちバツイチだったが、あきらは密かに近藤への恋心を募らせていく。

原作はテレビアニメ化もされた眉月じゅん原作の同名コミック。『帝一の國』『世界から猫が消えたなら』の永井聡が監督を務め、『渇き。』の小松菜奈と『アイアムアヒーロー』の大泉洋共演で実写映画化。脚本は『銀河鉄道の父』の坂口理子が担当している。

【注目ポイント】

女優の小松奈々
女優の小松奈々Getty Images

年の差恋愛は想像できるが、本作はなんと女子高生とおじさん。これだけ聞くと危険な犯罪臭が漂ってくるが、上品な作品に仕上がっているため安心して観ることができる。

映画に上品さをもたらしているのは、大泉洋が演じる主人公・近藤のキャラクターが大きいだろう。彼はあくまで常識人であり、あきらが自身に向ける想いを知っていても彼女を尊重し、逆に気持ちを冷まそうとする。なんとも大人の対応だ。しかし、近藤が大人の対応をとればとるほど、あきらはどんどん惹かれていく。

本気で近藤に片想いしているあきらのひたむきな姿を見ると、「おじさんと付き合ったら法律的にダメだよ」と頭では理解しつつも、ついつい応援したくなってしまう。それは一重に、永井聡監督による丁寧な演出が功を奏した結果だろう。

また、本作はキャスティングも秀逸だ。ミステリアスな雰囲気をまとい大人びた小松菜奈と、愛くるしい天然パーマの頼りない大泉洋が、本作をよりリアルに、そして美しく、そして切なく盛り上げている。

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