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最も偉大な日本のアニメ映画は? 世界絶賛の傑作アニメ(4)。全てが最高! 世界に影響を与えた先駆けの名作

text by 寺島武志

これまで多くのアニメ作品が、国内独自の風土で育まれてきた日本。日本の貴重な文化の一部であり、お家芸ともいえるそんなアニメには、海外で絶大な人気がある作品も多い。今回は、有名監督が出がけた作品や、直木賞を受賞した小説が原作の作品など、日本のアニメ映画の中でも海外で高く評価されている良作を5本セレクトした。(文・寺島武志)

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近年屈指の話題作『NOPE』にも影響を与えた
「ジャパニメーション」の先駆け的な傑作アニメ

『AKIRA』(1988)


出典:Amazon

上映時間:124分
監督・原作:大友克洋
脚本:大友克洋、橋本以蔵
キャスト(声優):岩田光央、佐々木望、小山茉美、玄田哲章、石田太郎、鈴木瑞穂、淵崎有里子

【作品内容】

舞台は第3次世界大戦の31年後、2019年の新首都「ネオ東京」。オリンピック開催を翌年に控えていたが、内戦状態が続いていた。

事故に巻き込まれた暴走族の鉄雄は、突然、超能力に目覚める。暴走族のリーダーである金田は、偶然知り合ったテロリストから鉄雄が軍にとらわれていると聞いて、鉄雄を助けに向かう。そこには、超能力を駆使して暴れる鉄雄の姿があった。

鉄雄が超能力に目覚めたのには、31年前に東京崩壊を起こした「アキラ」という存在が関係していたのだ。金田は、暴走を始める鉄雄を止めるため立ち向かうことを決意する。

【注目ポイント】

大友克洋
大友克洋【Getty Images】

大友克洋の人気コミック『AKIRA』の劇場版アニメーション作品。

大友自ら監督を務め、アニメ映画としては破格といえる10億円の製作費をつぎ込んだ大作だ。作画にも大友のこだわりが詰め込まれており、上質な作品に仕上がっている。

しかしながら、公開当時は興行収入は約7億5000万円。翌年にはアメリカでも一部劇場で公開されたものの、わずか5500万円の興行収入に終わっている。

ところが、時を経て、アメリカのアニメマニアが海賊版の上映会を開くなど、徐々に人気に火が付き、これに目を付けた配給会社が公式ビデオを発売し、結果として10万本を超えるヒットとなり、1991年になって、全米で公開された。

日本アニメの国際化の原動力となった作品で、日本以上に海外での評価が高く、30年以上経った現在でも多くのファンを抱える。今では使われなくなったが、「Japanimation(ジャパニメーション)=Japan-animation」という言葉が生まれたのも、本作がきっかけといわれている。

本作が世界の映画作家に与えた影響たるや、計り知れない。近年屈指の話題作『NOPE ノープ』におけるバイクがスライドするシーンには、『AKIRA』の影響が濃厚に感じとれ、ジョーダン・ピール監督は現地のメディアに本作から受けた影響を語っている。

2019年には、『AKIRA』の再アニメ化が決定したほか、2022年からは、自身の全集「OTOMO THE COMPLETE WORKS」の刊行が開始されるなど、69歳の現在でも精力的に活動している。

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