ワールドクラスの才能! 世界に誇る現役最高の日本人俳優(5)最強の才能…誰もが絶賛するその魅力とは?

text by 野原まりこ

“日本のエンタメはレベルが低い”いつからかこんな不名誉な言われ方をするようになってしまった日本の映画業界。しかしそんな中でも、世界で活躍する才能ある日本人は存在するのだ。彼らの姿は我々に感動をもたらし、日本も世界で闘えるという勇気を与えてくれる。今回は世界で活躍する日本人俳優を、5人セレクトして紹介する。

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監督がたけしの出演を熱望

ビートたけし『ゴースト・イン・ザ・シェル』(2017)


出典:Amazon

原作:士郎正宗『攻殻機動隊』
監督:ルパート・サンダース
脚本:ジェイミー・モス、ウィリアム・ウィーラー、アーレン・クルーガー
出演:スカーレット・ヨハンソン、ピルー・アスベック、ビートたけし、ジュリエット・ビノシュ、マイケル・カルメン・ピット、チン・ハン、ダヌーシャ・サマル、ラザルス・ラトゥーエル、泉原豊、タワンダ・マニーモ

【作品内容】

電脳化が進んだ近未来の世界。脳を残して全身を機械化した公安9課最強の捜査官・少佐(スカーレット・ヨハンソン)は、全世界を脅かすサイバーテロ組織を追っていた。しかし捜査を進めていくうちに、自分の記憶が操られていたことを知る…。

【注目ポイント】

北野武監督
北野武【Getty Images】

“世界のキタノ”の活躍は言うまでもない。世界中の映画人が彼の監督した作品や出演した作品に感銘を受けている。本作の監督である、ルパート・サンダース監督もそのうちの1人だ。

今回ピックアップした映画『ゴースト・イン・ザ・シェル』は、士郎正宗による漫画『攻殻機動隊』のアニメ版『GHOST IN THE SHELL/攻殻機動隊』の実写化であり、本作のファンであったルパート・サンダース監督が、本作の製作とたけしの出演を熱望したという。

それゆえ本作は、ルパート・サンダース監督の『攻殻機動隊』とたけしへの愛が詰まっている仕上がりになっている。

荒巻大輔大佐を演じたたけしは、ハリウッド作品であるのにも関わらず日本語でセリフを話している。これはたけしの要望であったそうだが、監督以外のスタッフは反対したという。

確かに他のキャストの英語の問いに対して日本語で返答し、会話が通じ合っているのには若干不思議な印象を受けるが、違和感が作品全体の味となっており、たけしの芝居の迫力も相まって、彼の出演シーンにはいい意味での異物感がある。

本作における彼の芝居は、戦争映画の不朽の名作『地獄の黙示録』で、物語の鍵をにぎるカーツ大佐を演じた名優マーロン・ブランドを想起させるところがある。世界広しと言えども、存命の役者で、マーロン・ブランドと比較できる存在は数えるほどしかいないだろう。

映画『首』(2023)や『Broken Rage』(2025)といった近年の出演作(監督作品でもある)では、老いゆく自身の身体を露悪的に晒すような芝居を披露しているたけし。それもあって上記の作品にはドキュメンタリーを観ているかのような不思議な感触があるのだが、ぜひ再び海外の映画作家の作品に出演して、未知の芝居を引き出してもらい、我々を驚かせてほしいと思うばかりだ。

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