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つまらなすぎて大コケ…2023年、ガッカリの最悪ドラマ(4)爆死の金看板…3%台をウロウロの低視聴率

text by 編集部

2023年はコロナが落ち着き、世の中が平常に戻った年であった。そんな中、テレビ局も生き残りをかけて様々な工夫が施されたドラマが多数存在するが、残念ながら視聴者をガッカリさせてしまった作品もある。今回は、2023年の最もつまらなかった民放ドラマを5本セレクト。視聴率低迷の原因も解説する。

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豪華キャストの無駄使い…目まぐるしい構成に視聴者置いてけぼり

『ONE DAY~聖夜のから騒ぎ~』

二宮和也
二宮和也Getty Images

放送期間:10月9日~12月18日
放送時間:月曜21:00~21:54
脚本:徳永友一
最高視聴率:7.8%

キャスト:二宮和也、大沢たかお、中谷美紀、江口洋介、佐藤浩市、中川大志、松本若菜、中村アン、遠藤憲一、福本莉子、小手伸也、加藤諒、大水洋介、丸山智己、梶原善、桜井ユキ、井之脇海、今井英二、栗原英雄

【作品内容】

2023年12月23日、午後11時30分の横浜の公園で銃殺事件が発生する。その一角で記憶を失って倒れていた男・勝呂寺誠司(二宮和也)が目を覚ますと、横には死体が…。そして何者から電話がかかってくる。電話先の男から「今すぐその場から離れろ」と言われ、ワケの分からないまま、誠司は逃亡する。

脚本を担当したのは、『翔んで埼玉』で日本アカデミー賞最優秀脚本賞を受賞した徳永友一。

【注目ポイント】

視聴率が低迷している「月9枠」の復権を目指し、二宮和也と中谷美紀と大沢たかおをトリプル主演に迎え、脚本は『翔んで埼玉』の徳永友一氏に託すなど、盤石の体制で製作された本作。

勝呂寺誠司(二宮和也)の「逃亡編」、倉内桔梗(中谷美紀)の「地方テレビ局編」、立葵時生(大沢たかお)の3つのストーリーが、クリスマスイブの横浜を舞台に、パラレルワールド的に展開され、徐々に3つのストーリーがつながっていくという高度なシナリオだ。

ところが、初回の視聴率7.8%を最高に、その数字は下がり続け、3%台をウロウロする始末。3つのストーリーを同時進行的に見せるために、場面がコロコロと変化し、視聴者を置いてけぼりにした構成が受け入れられなかったのが“爆死”の要因だろう。

前作『真夏のシンデレラ』の反省からか、豪華キャストを並べ、作り込んだ脚本で勝負に出た作品だったが、これも失敗に終わり、いよいよ、フジテレビの金看板でもある「月9枠」の格も風前の灯となってしまった。

確かに本作をテレビドラマとして見ると、場面転換が目まぐるし過ぎて、視聴者を疲れさせてしまう。しかし、これが映画だったらと思うと、意外と成功していたのではないかとも思えるのだ。脚本そのものは、非常に完成度が高く、シリアスとコメディーが程よく混じり合い、しかもハイテンポな作品だからだ。

1週おきに徐々にストーリーを進めるよりも、一気に見せてしまった方が、見る側に受け入れられたのではないかと感じる。そういう意味で、非常にもったいない作品だったとも言えよう。

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