全然似てない…原作を冒涜? 漫画実写化、最低のキャラクター(3)でも100点満点!? 性別変更で別人だけど
多くのファンから期待がかかる人気作品の実写化だが、すでにイメージが固まっているキャラクターを演じるのが、そう容易くないことを理解はしていても、やはりイメージと違うとがっかりしてしまうものだ…。そこで今回は、原作と大きく離れてしまった、人気作の実写化の再現度が低いキャラクターを5人セレクトして紹介する。(文・ZAKKY)
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原作には忠実ではないが…説得力のある演技で魅了
天海祐希『カイジ 人生逆転ゲーム』(2009)遠藤
監督:佐藤東弥
脚本:大森美香
出演者:藤原竜也、天海祐希、香川照之
【作品内容】
30目前の伊藤開司(藤原竜也)は、定職にも就かずにだらしない生活を送っていた。そんなある日、金融業者の遠藤が、カイジが保証人となっている借金を取り立てにやってくる。
法外な利息によって莫大な借金を背負わされたカイジは、借金が帳消しになるチャンスが与えられるギャンブル船「エスポワール」に乗ることを勧められる。
そこではあるゲームが行われていた…。
【注目ポイント】
天海祐希演じる遠藤は、原作では男性キャラであった。
借金まみれのカイジ(藤原竜也)のもとに、取り立てに現れる「遠藤金融」の社長であり、カイジがギャンブルの世界に足を踏み入れるきっかけとなった人物である。
原作では、自他共に認める非情かつ悪徳なヤクザだが、映画版の女性キャラ設定では、その辺りはかなり和らいでおり(キツイ女性ではあるが)、淡々と自身の仕事をこなす。
なので、原作とはイメージが違うという点で、今回ワーストに選出した。しかし、ネガティブなポイントはそこのみであり、性別すら変えてしまったキャラ変は、実写版『カイジ』のファインプレーであると、筆者は思っている。
まず、単純に悪徳金融会社社長を美女に変えるだけで、絵面として映える。「闇の世界に深く関わる女性」というキャラクター設定は秀逸であり、天海の貫禄たっぷりな芝居も相まって、そのスリリングな魅力に思わず引き込まれる。
とりわけ、素晴らしい演出は、カイジたちの生死をかけたゲームを観て、死にゆく様を楽しんでいる各界の権力者たちに唖然・呆然とし、その場を去る場面。天海祐希をただの下衆キャラとして終わらせない、作り手の配慮が胸を打つ名シーンだ。
原作には忠実ではないが、“実写版改良別モノキャラ”としては、100点満点だと思うのだが…いかがだろうか?
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